道P連第72回総会 働き方改革へ協力―萩澤会長 10月に札幌大会(関係団体 2019-06-20付)
萩澤会長は教員の働き方改革などの課題にふれた
道PTA連合会(=道P連、萩澤教達会長)は15日、札幌市内の北農健保会館で第72回総会を開いた。第66回日本PTA北海道ブロック研究大会札幌大会(10月12~13日)の開催や、組織強化に向けたブロック連絡会の充実などを盛り込む本年度事業計画を決定。あいさつに立った萩澤会長は、教員の働き方改革などの課題にふれ「先生方が時間を取れない状況になってくる。私たちPTAが力を出し、学校と協力しながら向かっていくことがこれからの課題ではないか」と訴えた。
総会では萩澤会長があいさつ。昨年9月に発生した北海道胆振東部地震にふれ「大きな揺れと全道を揺るがすようなブラックアウト。今まで経験したことのないような状況に陥った。そうした中で、私は家族の絆をすごく感じた。電気がない、テレビも見られない中、リビングの懐中電灯のもとに家族が集まり、子どもからは、これまで話さなかった本音や将来何になりたいかなど話をたくさん聞かせてもらった。子どもは親が思っている以上にいろいろなことを考えているんだなと切に感じた」と当時を振り返りながら、家族の絆が深まったことを紹介した。
また、安平町立早来小学校の6年生(当時)が企画した「8000人の笑顔プロジェクト」に関し、道P連と札幌市PTA協議会がチーム北海道として取り組み、3万5000人分の笑顔の写真を集めたことを報告。「子どもたちの無謀とも思える挑戦が実った。子どもたちもこれから自信をもって生活してくれるのではないか」と述べた。
新学習指導要領の全面実施や教員の働き方改革、部活動等の在り方などにもふれ「先生方が時間を取れない状況となってくる。そうなると私たちPTAが力を出して、学校と協力しながら向かっていくことがこれからの課題ではないか」と訴えた。
来賓として出席した道教委の佐藤嘉大教育長があいさつ。道内における学力の地域差や教員の働き方改革、教員の成り手不足等の課題を挙げた上で、「課題は山積しており、今や学校だけ、教育行政だけで子どもの教育が成り立つ時代ではない。地域を挙げてすべての人たちで、これからの日本、北海道を背負って立つ子どもたちの育成をしていかなければならい」と述べ、協力を求めた。
また、道中学校長会の新沼潔会長は、スマートフォン等のメディアを通じた問題行動について、「学校ではその危険性について十分学習する機会を設けているが、どのように使っているかを管理することができるのは、メディアを与えた保護者の皆さんだけ。加害者になったとしても、被害者になったとしても責任を被るのは保護者だということを十分に覚悟してほしい」と述べた上で、「学校とPTAが両輪となって子どもたちを危険から守るために共に力を携えていきたい」と決意を示した。
議事に移り、令和元年度の道P連基本方針および事業計画などについて審議し、原案どおり決定。
基本方針には「会員の研修活動の充実を通し、お互い高め合うとともに家庭教育力の充実を図り、豊かな心をもった子どもの育成に努める」「本道の教育振興のために、地区PTA連合会と緊密な連携を図り、道P連事業の充実と教育課題の解決に努める」「家庭・学校・地域そして行政との連携・協働を進め、子どもたちを取り巻く教育・生活環境の改善に努める」ことを設定した。
事業計画では、「“ふれあい つながり 学び合い”~子どもたちの将来に責任のもてる社会をつくるために~」を大会主題に10月12・13日に第66回日本PTA北海道ブロック研究大会札幌大会を開催するほか、地区PTA研究大会・地区母親研修会、広報活動研修会等の開催を盛り込んだ。
組織強化事業として、「ブロック連絡会の充実」「母親・広報(子育て)委員会を活用した広報活動の充実」に取り組むほか、第37回全道PTA広報紙コンクールや会報の発行などの事業を展開する。
役員改選では、萩澤会長を再任した。
本年度の役員はつぎのとおり。=敬称略=
▽会長=萩澤教達(石狩管内P連)
▽副会長=後藤一樹(石狩管内P連、新)、内田正洋(稚内市連P、新)、干山毅(函館市P連)、三澤祥子(南空知P連、新)、西山伸宏(十勝管内P連、新)、菊川哲平(上川南部P連)、山村健史(北広島市立北の台小校長、新)、小川満(北広島市立緑陽中校長、新)、街道美恵(石狩管内P連、新)
▽監査=高岡順子(後志P連、新)、川原修子(稚内市連P、新)、匂坂渉(十勝管内P連、新)
(関係団体 2019-06-20付)
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