北教組が第１３０回定期大会開催　学校現場の多忙化　加速を懸念　超勤解消など運動方針決定

（関係団体 2019-06-20付）

引き続き全国的な運動を強化することが示された

　北教組は１７日から２日間、札幌市内の北海道教育会館で第１３０回定期大会を開いた。あいさつに立った信岡聡中央執行委員長は、教員の勤務時間の上限の設定など国の動きにふれ、学校現場の多忙化を加速させるとの懸念を表明。抜本的な勤務・教育条件の改善を要求し、引き続き全国的な運動を強化する必要性を示した。議事では、超勤・多忙化解消、組織強化・拡大などを盛り込んだ第５号議案「２０１９・２０２０年度運動方針・大会スローガン」を決定した。

　開会式で信岡委員長は、業務の効率化と勤務時間管理に重点を置く公立学校の教員の勤務時間の上限に関するガイドライン、労基法の趣旨を逸脱する１年単位の変形労働時間制の導入など国の動きについて「多忙化を一層加速させる」と指摘。子どもたちの豊かな教育を培う民主的な職場づくりと自主編成の強化、抜本的な勤務・教育条件の改善を求め、引き続き、全国的な運動を強化する必要性を示した。

　また、競争と管理の教育政策が子どもたちの孤立・分断化、学習離れにつながっているとし、自己愛を育み、将来の主権者となる子どもたちの教育、そのための社会づくりを進める必要性を強調。２０１９・２０２０年度の運動課題として「超勤・多忙化解消を目指し、“給特法”廃止・見直しや定数改善など抜本的な勤務・教育条件改善を進める」ことなどを掲げた。

　議事では、「２０１９・２０２０年度運動方針・大会スローガン」を決定。

　「たたかいの具体的な進め方」では、「学習指導要領と対決し、自主教研運動を強化して民主教育の確立をはかる」「北教組組織を強化・拡大し、主任制度の撤廃と自律的・民主的職場づくり、民主的人事交流のたたかいを進める」ことのほか、賃金引き上げや福利厚生の充実、教職員の超勤・多忙化解消の要求などを示した。

　２日目は、組織強化・拡大などを盛り込む特別決議を採択した。

(関係団体 2019-06-20付)