室蘭市の教育行政方針 新たに英語deトライ 港北中校区等へ学校運営協議会(市町村 2019-06-24付)
室蘭市教委・國枝信教育長
【室蘭発】室蘭市教委の國枝信教育長は、令和元年度教育行政方針で、本年度中に港北中学校区などに学校運営協議会を設置し、コミュニティ・スクールの取組を拡大することを示した。このほか、世界に通じる子どもたちの育成事業として、本年度から新たに小学生英語deトライを開催することとした。
教育行政方針の概要はつぎのとおり。
【子どもたちの生きる力を育成する教育の推進】
▼確かな学力の育成
標準学力検査の実施による児童生徒の実態把握とフォロー・アップの充実や、デジタル教科書を活用した授業の充実のほか、研究奨励校の指定、教育研究所との連携による主体的・対話的で深い学びの充実やICTの活用の推進、小学校における外国語教育の充実にかかる調査研究の継続、学校訪問等を通じて授業改善に資する指導助言の充実に努める。
また、小・中学校間の連携推進や、家庭での学習・生活習慣の定着に向けた取組の強化を図りながら確かな学力の向上に努める。
▼豊かな心の育成
すべての教育活動を通じて、生命尊重や思いやりの心、規範意識などを育む道徳教育の充実を図るとともに、「特別の教科 道徳」では、考え、議論する道徳の授業内容を充実させる教員研修を実施する。
いじめ問題については、市いじめ防止基本方針に基づき、学校・家庭・地域・関係機関との連携を一層深め、未然防止や早期発見、早期対応の取組を強化する。また、いじめのない学校づくりに向け、子どもたちの主体性を生かし開催しているむろらん子どもサミットは、本年度も宮古市の中学生の参加を予定しており、交流を深めながらいじめの問題について考える機会とする。
不登校問題については、個々の児童生徒の状況把握を徹底するとともに、各校との連携を密にしながら、適応指導教室や訪問アドバイザーなどによる子どもたちの心に寄り添った教育相談や支援に努める。
また、SNS等でのいじめや人間関係のトラブルなどの未然防止、インターネットの危険性の周知・啓発といった情報モラル教育のほか、薬物乱用防止や不審者への対応等を指導する防犯教室を実施するなど、児童生徒の規範意識や防犯意識の向上に取り組む。
▼健やかな体の育成
全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果において、中学2年生女子が全国・全道平均を下回っていることから、市児童生徒の体力向上プランに基づく小・中学校9年間を見通した継続的な取組や、各校における一校一実践など、子どもたちの体力向上、運動習慣の定着に努める。
▼特別支援教育と就学支援の充実
教育支援委員会による就学支援やインクルーシブ教育の取組を進めるとともに、本市独自の支援ファイル「すてっぷ」の活用などによって、学校と家庭、関係機関等による連携体制を構築し、早期からの一貫した支援に努める。
▼特色ある教育活動の推進等
特色ある教育活動については、世界に通じる子どもたちの育成事業として、世界で活躍する人材を講師とした小学生対象の出前講座や、本年度から新たに小学生英語deトライ、また、前年度に引き続き中学生対象の中学生イングリッシュ・トライアルを開催する。
また、小・中連携教育の一層の促進と、小1プロブレムに対応するための幼保小の連携による円滑な学びの接続に努める。
【信頼される学校づくりの推進】
平成30年度の室蘭西中学校区への学校運営協議会設置に引き続き、本年度中に、港北中学校区、本室蘭中学校区、喜門岱小学校区に学校運営協議会を設置し、コミュニティ・スクールの取組を拡大する。今後は学校統合の推移を見据え、設置準備の整った中学校区に順次、学校運営協議会を設置するとともに、地域全体で未来を担う子どもたちの成長を支え、地域を創生するための地域学校協働活動の実施に向けた環境整備に努める。
教職員の資質・能力の向上については、学校訪問や研究指定事業を通じて、授業改善にかかわる教員指導に努めるとともに、教育研究所における新学習指導要領に対応した教育研究や各種研修講座の内容充実に努める。
学校における働き方改革については、市立学校の業務改善指針に基づき、教職員の業務の適正化や勤務時間管理の徹底等に取り組むほか、ことし3月に国のガイドラインに基づき設定した市立中学校にかかる部活動の方針を、すべての中学校、部活動で周知・徹底をし、部活動の適切な休養日・活動時間の設定等を進めるなどして、教員が子どもたちと向き合う時間を確保し、持続可能な学校運営体制の整備に努める。
(市町村 2019-06-24付)
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