稚内高定時制が職業体験実習　進路選択の幅増やして　建設業者協力で現場訪問

（学校 2019-09-11付）

　【稚内発】稚内高校定時制（元紺谷尊広校長）は８月下旬、稚内市内で建設業の職業体験実習を行った。１年生２人が、稚内市に本社を置く㈱中田組が施工する現場を訪問。地域を支える建設業について理解を深めた。

　稚内高定時制が、中田組に職業体験実習への協力を要請し、毎年取り組んでいる。今回は同社が施工している現場だけではなく、稚内市に本社を置く石塚建設興業㈱、藤建設㈱の協力を得て、両社が施工する「みどり公園整備カーリング場建設建築主体工事」（稚内市発注）などの現場も訪問した。同校から１年生２人、引率教員２人が参加した。

　中田組が施工する「稚内港物揚場改修工事」（稚内市発注）の現場では、雨のため現場事務所で実習。

　はじめに、工事部の堀一久工事課長が工事概要や目的、工法などについて説明した。同工事では主に消波ブロックを製作しており、堀課長は１つのブロックの重量が２４㌧にもなることや将来的にどのような場所で使われるかなどを解説した。

　続いて、業務安全推進部の泉正一課長が「土木のあれこれ」と題して、建設業界について説明した。建設業で働く上で必要となる施工管理技士の資格や、バックホーなどの建設重機について解説したほか、安全な工事を実現するために安全帯など保護具を使用していることを紹介。生徒らは、地域を支える建設業について理解を深めた。

　実習に参加した永井梁太郎君は「建設業の仕事は興味深かった。特に建設会社が海で仕事をしていることには驚いた」と感想を寄せ、「将来、就きたい職業の選択肢の一つになった」と話していた。

　泉課長は、今回の実習を通じて「建設業のイメージを良くしてもらい、少しでも業界に興味をもってもらいたい」と期待を寄せた。

(学校 2019-09-11付)