帯広建設業協会主催の見学会参加　技術者にやりがい学ぶ　帯工・帯農１・２年８０人

（学校 2019-10-08付）

伐開工事の現場を見学する生徒たち

　【帯広発】帯広工業高校（稲津誠校長）と帯広農業高校（二木浩志校長）の生徒８０人は９月上旬、帯広建設業協会が主催する建設現場見学会に参加した。両校生徒が交代で帯広市内の２現場を見学。生徒たちは多岐にわたる建設業の仕事や果たす役割、やりがいなどを現場の技術者たちから学んだ。

　現場見学会は、地元高校生に建設産業を広く認識してもらい、業界のイメージアップを図るとともに、建設業への新規入職を促進するために毎年開催しているもの。

　今回、帯広工業高から環境土木科１年生４０人、帯広農業高からは農業土木工学科２年生４０人が参加し、十勝川の伐開工事と道道川西芽室音更線に架かる中島橋の架換工事の２ヵ所を見学。

　うち、十勝川の現場では、開発局帯広開発建設部の職員が河川管理について「治水」「利水」「河川環境」の３つの事業を紹介。十勝川水系の治水対策として堤防整備や河道掘削を行い、洪水被害の防止を図っていることなどを伝えた。

　工事を請け負う拓殖工業㈱の長﨑秀一工事部次長は工事の目的や内容などを解説。

　伐木除根工について、「希少植物の移植や保護、特定外来植物の処理など自然環境に配慮しながら施工している」と説明した。

　また、工事着手前の伐開範囲の確定にGPS測量を用いていることを紹介し、「従来の光波を使った測量と違い、草が生い茂っていたり障害物のあるような見通しの悪い場所でも、空が開けていれば高精度に測量することが可能」と話した。

　このあと、伐木の切断作業を見学。生徒たちは、重機が大木を次々と切断していく様子を目の当たりにし、圧倒されていた。

　質疑応答では、生徒から「伐採された木はどこへ行くのか」「保全木はどのようにして決めるのか」「重機に乗るための資格は」など、多くの質問が寄せられた。

(学校 2019-10-08付)