道総合教育会議　道総合教育大綱改定へ意見交換　視点に働き方改革など　ＩＣＴで教育環境整備を　

（道・道教委 2019-10-25付）

知事と道教委委員が協議した

　道は２３日、ホテルポールスター札幌で令和元年度第２回道総合教育会議を開催した。道総合教育大綱の改定に向け、知事と道教委委員が意見を交換。学校における働き方改革の一層の推進、外国人児童生徒に対する日本語教育の充実など、大綱で盛り込む視点について協議した。佐藤嘉大教育長は、子どもたちの安全・安心についてあらためて大綱で示すとともに、ＩＣＴによる教育環境整備の必要性を挙げた。

　会議は、知事と教育委員会が地域の教育課題やあるべき姿を共有し、教育行政を進めることが目的。鈴木直道知事、道教委の佐藤教育長、道教委委員のほか、道・道教委の幹部、関係者らが出席した。

　開会に当たり鈴木知事は、子どもたちを取り巻く環境の変化に加え、学校における働き方改革、多文化共生社会の実現、防災教育の充実など、教育に関する新たなニーズが顕在化していると指摘。これらの課題に迅速に対応して北海道の人づくりを進める必要があるとし、大綱の改定に向けてきたんのない意見を求めた。

　つぎに、道総合教育大綱骨子案の概要を示し、各委員が意見交換。山本伸弘委員は、教員志望者確保のため、学校における働き方改革の一層の推進とともに、教職の魅力を発信する重要性を指摘した。

　田澤由利委員は、本道のすべての地域において、平等な学びの機会を確保するため、特別支援を含む教育と福祉の両面の観点から、ＩＣＴ環境の整備を大綱に盛り込むよう期待した。

　橋場弘之委員は、増加する外国人の児童生徒に対する日本語教育を充実させる重要性を強調。

　末岡裕文委員は、いじめ・不登校、児童虐待の問題へのより一層の対策が必要と指摘した。

　鶴羽佳子委員は、幼児教育施設と小・中学校との連携に関して知事部局、道教委が連携して取り組むべきとし、設置後４年が経過した道総合教育会議の成果の検証にも取り組む必要性を挙げた。

　佐藤教育長は、東日本大震災による津波の被害発生で学校側の防災対策の不備を認める最高裁判決が下されたことを踏まえ、今後、各学校の危機管理を再度点検する必要があると指摘。子どもたちの安全・安心についてあらためて大綱で示すとともに、ＩＣＴによる教育環境の整備を盛り込む必要性を示した。

(道・道教委 2019-10-25付)