道学校保健・安全研究渡島大会　ネット依存の対処学ぶ　子どもの健康・安全向上へ

（道・道教委 2019-10-25付）

全道各地から２５０人が参加した

　【函館発】第６７回道学校保健・安全研究大会渡島（函館）大会が２０日、ホテル法華クラブ函館で開かれた。全道から約２５０人が参加。大会主題「生涯を通じて、心豊かにたくましく　北の大地を生きる子どもの育成を」のもと、子どもの健康や安全管理の向上へ理解を深めた。国立病院機構久里浜医療センターの三原聡子主任心理療法士が講演し、ネット依存の対処方法などを示した。

　道教委、日本学校保健会、道学校保健会、函館市教委が主催。

　開会式では、道教委の佐藤嘉大教育長、日本学校保健会の弓倉整専務理事、道学校保健会の長瀬清会長があいさつ。

　うち、佐藤教育長は、環境の変化から、大麻や危険ドラッグ使用の低年齢化が進行していることを危惧。

　その上で、「課題に対応するため、学校全体の組織体制の整備や、学校と家庭、地域が一体となって生活習慣改善やネット依存の解決に取り組む必要がある」と呼びかけ、大会の成果に期待を寄せた。

　このあと、学校保健功労者表彰式を行った。

　臨床心理士・精神保健福祉士でもある三原主任心理療法士が「ネット依存の実態と対応」を演題に基調講演。久里浜医療センターに通院する児童生徒の傾向やインターネット依存に対する改善策などを説明した。

　また、「子どもたちは、依存という言葉に対して危険薬物などをイメージすることが多い。身近にあるネットやゲーム、スマートフォンに依存するという感覚をもちにくい」と指摘。

　その上で、インターネットやオンラインゲームに依存する子どもに対し、「使えなくしたり取り上げたりするのではなく、他のものに興味をもつようにさせたり褒めるべき行動をみつけたりする」と具体的な対処方法を示した。

　基調講演後、「学校経営と組織活動」「保健管理・保健体育、安全管理・安全教育」「現代的健康課題」の３部会で研究協議を行い、子どもたちの健康や安全管理へ理解を深めた。

(道・道教委 2019-10-25付)