当別町教委が全国学力調査結果 初の全教科平均以上 町独自講師配置など効果(市町村 2019-11-05付)
当別町教委は、本年度全国学力・学習状況調査結果を公表した。調査開始以来初めて小・中学校全教科で全国平均以上を達成。特に、中学校数学は6・2ポイントと大きく上回った。町教委は学力の底上げの要因として、町独自の小中一貫教育推進講師の配置などを挙げている。児童生徒質問紙調査では、小学校において規範意識に低下傾向がみられたほか、中学校で生活習慣の乱れが目立った。
調査は町立小学校、中学校各2校で実施。平均正答率は、国から提供されたデータをもとに小数点第1位まで独自に算出した。
各教科の平均正答率は、小学校は国語が68・0%、算数が67・0%。中学校は国語が77・0%、数学が66・0%、英語「読むこと、聞くこと、書くこと」が58・0%、英語「話すこと」が35・6%となり、全教科で全国平均を上回った。特に、中学校の数学は6・2ポイント上回っている。
小・中学校ともに全教科で全国平均以上となり、調査開始以降初の結果となった。
各教科の領域別の結果は、全国結果を100と設定して町独自に算出。各教科の領域別平均正答率をみると、小学校では国語の全領域、算数1領域が全国を上回った。特に、国語の「書くこと」の領域では全国を11・7ポイント上回っている。
中学校では全教科、全領域で全国以上に。特に正答率の高かった領域として、国語の「伝統的な言語文化と国語の性質に関する事項」が12・7ポイント、数学の「数と式」が14・9ポイント、英語の「話すこと」が15・6ポイント全国以上となった。
町教委は、学力の底上げの要因として、町独自の小中一貫教育推進講師の配置のほか、授業改善、学習規律の徹底などを挙げている。
児童生徒質問紙調査では、小学校で「5年生までに受けた授業で、コンピューターなどのICTをどの程度使用したか」との質問に対して、「ほぼ毎日」と回答した割合が全国より37・3ポイント上回った。
一方、家庭学習や基本的生活習慣について、小学校では「学校のきまりを守っている」との回答が全国平均を14・1ポイント下回った。中学校では、「朝食を毎日食べているか」「毎日、同じくらいの時刻に寝ているか」「毎日、同じくらいの時刻に起きているか」の3項目が全国を下回った。
町教委では、キャリア教育を行い、目的を明確にして家庭学習に取り組むよう支援することや、学校と家庭が連携して規則正しい生活習慣づくりを図っていくことなどを今後の課題と分析している。
(市町村 2019-11-05付)
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