石狩市第2期子ども・子育て支援計画素案 放課後児童クラブ増設 利用時間延長なども盛る
(市町村 2019-11-05付)

 石狩市は、令和2年度から5年間を計画期間とする第2期子ども・子育て支援事業計画の素案をまとめた。基本理念「子どもの権利を尊重し、子育ち子育てを地域全体で見守り支え合うまち」のもと、領域ごとに基本目標を設定。放課後児童クラブの需要に応じ、定員の拡大や増設、利用時間の延長を盛り込んだ。来年3月の計画策定を目指す。

 計画は、国の施策に呼応した法定計画としての役割を担うとともに、地域全体が共通認識に立って取り組むための基本的な考えや目指す方向性を示し、理念を実現することが目的。2~6年度の5年間を期間とする。

 基本理念に「子どもの権利を尊重し、子育ち子育てを地域全体で見守り支え合うまち」を提示。子どもの権利条約の4つの基本的な権利を尊重し、子どもの視点に立って、最善の利益の保障を優先して考慮しながら、家庭・地域・事業者などが一体となって取り組むとした。

 施策は、「ライフステージに応じた、切れ目ない子育ち子育て支援」を切り口として「妊娠・出産期」「子育て期」「子育ち・自立期」の3つの領域と、「子ども・子育てを見守り支える地域づくり」を切り口として「すべての子どもと家庭への支援」「地域の子育て力の向上」の2つの領域ごとに、それぞれ基本目標を設定した。

 基本目標は、「ライフステージに応じた、切れ目ない子育ち子育て支援」のうち、妊娠・出産期が「妊娠や出産まで切れ目のない支援によって、安心して子どもを産み、育てることのできるまちを目指す」、子育て期が「子どもの成長と親育ちを支え、誰もが子育てに夢と希望をもてる社会を目指す」、子育ち・自立期が「未来のまちづくりを担う子どもを育むため、子どもが一人の主体として、健やかに自分らしく成長できる環境づくりを進める」と設定。

 また、「子ども・子育てを見守り、支える地域づくり」のうち、すべての子どもと家庭への支援が「家庭環境や発達の状況に左右されず、すべての子どもたちが将来に希望をもち、子どもらしく安心して暮らせる環境を整備する」、地域の子育て力の向上が「子どもと子育てを見守り、支える人づくり、地域づくりに資する取組を推進する」とした。

 このうち、子育ち・自立期の施策では、放課後児童クラブの慢性的な定員超過解消のため、定員の拡大や、クラブを増設。児童館のない紅南小学校区において利用教室を増やすことで定員を拡大するほか、児童が増えている樽川地区に定員を拡大した放課後児童クラブを新設する。

 また、保護者の多様な就労状況に応じて、午後7時まで児童クラブの利用時間を延長する。

 12月にパブリックコメントを実施し、来年3月の策定を目指す。

(市町村 2019-11-05付)

その他の記事( 市町村)

帯広市教委が本年度全国学力・学習状況調査結果公表 中学国語で全国上回る 小学校は全国との差縮まる

帯広市全国学力学習状況調査結果  【帯広発】帯広市教委は、令和元年度全国学力・学習状況調査の結果を公表した。教科に関する調査結果をみると、小学校では国語・算数ともに全国平均を下回ったものの、前年度よりも全国との差が縮まった...

(2019-11-12)  全て読む

道教委方針に準じ策定 石狩市教委の部活動方針

 石狩市教委は「石狩市の部活動の在り方に関する方針」を策定した。道教委の方針に準じ、週当たり2日以上の部活動休養日などを設定。活動時間の上限として、1週間の活動時間を16時間とした。  国...

(2019-11-11)  全て読む

外国語教育推進会議事業本格化 中・高教諭でTT指導 英語力高める授業づくり 蘭越町教委

 【小樽発】蘭越町教委は、本年度から外国語教育連携推進会議に基づく各種事業に精力的に取り組んでいる。町内の全保育所・幼稚園、小学校、中学校、高校で英語教育を進め、発達段階ごとの学習到達目標を...

(2019-11-11)  全て読む

新たに体力向上の調査委託研究―札幌市教委 運動習慣二極化改善など 道教育大札幌校と連携

 札幌市教委は、本年度から新たに子どもの体力向上にかかる調査委託研究を実施する。委託先の道教育大学札幌校保健体育教育分野研究室が「運動習慣の二極化傾向の改善を図るための方策検討」「なわ跳び運...

(2019-11-07)  全て読む

高校等との連携追記 部活動方針策定 国・道に準じ 恵庭市教委

 恵庭市教委は、市立学校における部活動の在り方に関する方針を策定した。国・道の方針に基づき、週当たり2日以上を休養日に設定するほか、活動時間を平日2時間程度、休業日3時間程度と設定。地域との...

(2019-11-06)  全て読む

当別町教委が全国学力調査結果 初の全教科平均以上 町独自講師配置など効果

 当別町教委は、本年度全国学力・学習状況調査結果を公表した。調査開始以来初めて小・中学校全教科で全国平均以上を達成。特に、中学校数学は6・2ポイントと大きく上回った。町教委は学力の底上げの要...

(2019-11-05)  全て読む

道内教育関係者は33人 令和元年秋の叙勲

 令和元年秋の叙勲が3日付で発令された。道内教育関係者では、元佐呂間町教委委員長の中道寛雄氏ら33人が受章した。  道内教育関係の受賞者はつぎのとおり。=敬称略、年齢は3日現在= ▼旭日...

(2019-11-05)  全て読む

道内CS設置状況 元年5月時点 129市町村 導入率42% 地域学校協働本部整備は46%

表  文部科学省は10月30日、地域と学校の連携・協働体制の実施・導入状況(5月1日時点)を発表した。道内におけるコミュニティ・スクール(CS)設置市町村数は、前回調査と比べ44市町村増の129...

(2019-11-01)  全て読む

札幌市内の本年度ゲレンデスキー 小中高280校で実施予定 リサイクル事業で負担軽減

 札幌市立小・中学校、高校における本年度のゲレンデスキー実施予定校がまとまった。小学校196校、中学校81校、高校3校で実施予定。札幌市教委では多くの子どもたちがスキーに親しめるよう、本年度...

(2019-11-01)  全て読む

震災対応マニュアル改訂―札幌市教委 心のケア 具体例盛る 避難所となる学校の対応方法も

 札幌市教委は9年ぶりに学校震災対応マニュアルを改訂した。地震や大雨などの災害に、避難所となる学校の対応のほか、発災後の幼児児童生徒の心のケアなどについて示したもの。全市立園・学校に配布した...

(2019-10-31)  全て読む