帯広市教委が本年度全国学力・学習状況調査結果公表　中学国語で全国上回る　小学校は全国との差縮まる

（市町村 2019-11-12付）

帯広市全国学力学習状況調査結果（クリックすると拡大表示されます）

　【帯広発】帯広市教委は、令和元年度全国学力・学習状況調査の結果を公表した。教科に関する調査結果をみると、小学校では国語・算数ともに全国平均を下回ったものの、前年度よりも全国との差が縮まった。中学校では国語が全国平均を上回り、数学は全国平均並み、英語は「聞くこと、読むこと、書くこと」が全国平均を下回った。市教委では今後、指導訪問などを通して、「日常の授業改善や指導の充実が図られるよう努め、子どもたちの確かな学力を育んでいく」としている。

　本年度の調査は、市内の小学校２６校の６年生１２６２人、中学校１４校の３年生１２４４人を対象に実施。

　教科に関する調査結果をみると、小学校では国語、算数ともに全国の平均正答率を下回った。全国の平均正答率と比較すると、最大マイナス２・２ポイントで、前年度のマイナス２・５ポイントから改善した。

　中学校では、国語が全国の平均正答率を上回ったが、数学と英語（聞くこと、読むこと、書くこと）は下回った。英語（話すこと）については、参考値（国が公表した小数値については国公私立の合計値）であるが、全国（国公私立）の平均正答率を上回った。

　各領域の平均正答率をみると、小学校では、国語は学習指導要領の領域等「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」、評価の観点「言語についての知識・理解・技能」、問題形式「短答式」で全国の平均正答率を上回った。しかし、学習指導要領の領域等「話すこと・聞くこと」、評価の観点「話す・聞く能力」で全国を下回った。

　算数では、学習指導要領の領域「数と式」、問題形式「記述式」で全国の平均正答率を上回ったものの、学習指導要領の領域「資料の活用」で全国を下回った。

　中学校をみると、国語では、学習指導要領の領域等「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」、評価の観点「言語についての知識・理解・技能」、問題形式「短答式」で全国の平均正答率を上回った。また、評価の観点「国語への関心・意欲・態度」、問題形式「記述式」で全国の平均正答率とほぼ同等の結果だった。

　数学では、学習指導要領の領域「数と式」、問題形式「記述式」で全国の平均正答率を上回ったものの、学習指導要領の領域「資料の活用」で下回った。

　新教科の英語では、学習指導要領の領域「話すこと」、評価の観点「言語や文化についての知識・理解」、問題形式「短答式／口述式」で全国の平均正答率を上回った。また、評価の観点「外国語表現の能力」、問題形式「記述式／口述式」で全国の平均正答率とほぼ同等の結果だった。

　市教委では、小学校の結果について「これまでの全国との差がより大きく縮まり大きな成果」とし、特に算数は習熟度別授業を充実させた成果と手ごたえを感じている。

　中学校の結果に対しては「初の英語試験によって、今、求められている力が分かった。今後の授業スタイルを確立していくことが必要」と分析。

　また、今後、指導訪問などを通して、「日常の授業改善や指導の充実が図られるよう努め、学力向上プロジェクトチームによる取組などによって、子どもたちの確かな学力を育んでいく」としている。

(市町村 2019-11-12付)