札特協が第２回研修会　ＡＳＤの特徴を理解　教育大・齊藤准教授招く

（関係団体 2020-01-09付）

校長など約４０人が参加した

　札幌市特別支援学級設置学校長協会（白川典洋会長）は昨年１２月下旬、札幌市教育文化会館で第２回研修会を開いた。道教育大学札幌校の齊藤真善准教授が自閉症スペクトラム障害（＝ＡＳＤ）の特徴として、予測不能な事態への対応が難しいことなどを紹介。小・中学校、特別支援学校の校長など約４０人がＡＳＤに対する理解を深めた。

　はじめに、白川会長があいさつ。

　昨年１月に文部科学省が公表した障害者活躍推進プランにふれ、６つの政策の１つに「発達障害などのある子どもたちの学びを支える～共生に向けた“学び”の質の向上プラン」が盛り込まれていることを紹介した。

　その上で、特別支援教育や障がいに関する知識を一層深める必要性を強調。「リーダーシップを発揮しながら様々な校内体制の整備などを行い、組織として十分機能するよう教職員を指導していかなければならない」と呼びかけた。

　続いて、齊藤准教授が「発達障害の可能性のある児童生徒の特性に応じた合理的配慮について～自閉症スペクトラム障害児とその保護者の関係性から」と題して講演。

　ＡＳＤの特徴として、予測可能な結果を期待し、期待した結果に到達しない場合、落胆するほか、怒りをあらわにすることなどを説明した。

　また、「目に見えない感情の糸を読み取ることができない」と指摘。

　例として、ＡＳＤの子どもは、怒ったような表情をしているいかめしい顔の父親が優しい気持ちであるということを理解することが難しい点を紹介。相手の表情と感情が不一致の場合、ＡＳＤの子どもは、目に見える表情を優先してしまうことを伝えた。

(関係団体 2020-01-09付)