一斉休業期間中の小・中給食費　返金に向け検討中　方法など決まり次第周知　札幌市教委

（コロナウイルス関連 2020-03-10付）

　札幌市教委は、一斉休業期間中の給食費の返金に向けて検討を進めている。新型コロナウイルス感染拡大防止のため市立小・中学校全校を一斉休業としたことに伴い、学校給食を中止としたことを踏まえたもの。給食費の返金方法や返金額などが決まり次第、近く、取扱いを周知する。

　市が提供する給食は人件費や施設設備費を市が負担し、食材費を保護者が負担する仕組み。

　入院等によって長期間欠席したときなどは返金となる場合がある一方で、インフルエンザ等による学級閉鎖や自然災害等による臨時休業などで急きょ、給食を停止した場合などは返金の対象とはしていない。

　しかし、平成２８年度には給食用ボイラーの煙突内にアスベストを含む断熱材の落下が確認され、市内３０の小・中学校で通常給食の提供が中止となり、保護者へ総額２２００万円を返金した。

　市教委は、新型コロナウイルス感染症対策として、市立小・中学校（中等教育学校前期課程を含む）を２月２８日から３月１３日までの１１日間、市立特別支援学校を２月２７日から３月１３日までの１２日間、一斉に臨時休業としている。

　本年度の市立小・中学校、特別支援学校の給食実施校数は、自校分のみ調理する単独校、自校分と他校分の給食を調理する親学校を含めて計３０１校、病院に併設している特別支援学校１校では牛乳のみを提供するミルク給食を実施しているほか、在籍児童生徒数は延べ１３万３０００人に上る。

　一斉休業期間を踏まえ、市教委は給食費の返金の取扱いについて検討。市の小学校長会と中学校長会に検討を申し出た上で、現在各校に返金額を確認中で、総返金額についてはまだ確定していない。

　今月中にも市長部局等を含め、給食費の取扱いについて周知する見通し。

(コロナウイルス関連 2020-03-10付)