歌志内市2年度教育行政執行方針 義務教育学校開校へ準備 人権・命の尊厳 視野に対応(市町村 2020-03-18付)
歌志内市教委・渡部一幸教育長
【岩見沢発】歌志内市教委の渡部一幸教育長は令和2年度教育行政執行方針で、3年4月の義務教育学校「歌志内学園」開校を控え、本年度は学校教育目標や経営方針、年間行事計画、児童生徒会及びPTA組織等の準備に、教職員やPTA、市民代表による開校準備委員会の力を結集するなど、万全を尽くす意向を示した。
また、インクルーシブ教育の理念を踏まえ、いじめ防止、不登校児童生徒への支援、児童虐待の未然防止や早期発見などに努め、子どもの人権・命の尊厳の視野に立ち、家庭や関係機関と密接な連携を図って、迅速で適切な対応を心がけるとした。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育の充実
児童生徒数の減少に対応した学校規模を確保し、希望に満ちた学校づくりを実践するため、小学校と中学校の教育を、9年間による一連の教育課程として実施する義務教育学校「歌志内学園」が令和3年4月に開校する。
2年度は、現歌志内中学校校舎の改修を実施するとともに、学校教育目標や経営方針、年間行事計画、児童生徒会およびPTA組織等の準備に、教職員やPTA、市民代表による開校準備委員会の力を結集するなど、万全を尽くしていく。
また、学校と保護者、地域が協働しながら子どもの成長を支え、地域とともにある学校づくりを進めるため、開校後の早い段階にコミュニティ・スクール導入を目指し、学校運営協議会の設置や、その在り方について検討していく。
一方、2年度は「主体的・対話的で深い学びの実現」を掲げた小学校の新学習指導要領が全面実施される。平成28年度から導入をすすめてきた1年生からの英語教育による言語能力の向上や、ロボットを使ったプログラミング教育による情報活用能力の育成など、生きる力の理念をもとに、「何ができるようになるか」「何を学ぶか」「どのように学ぶか」の視点を重視し、社会に開かれた学校運営を目指していく。
加えて、小学校は2年度も複式学級となる学年が見込まれるので、よりよい教育環境を確保するため、前年度と同様に市費による教員確保を継続し、学年単位での学級編制を維持していく。
障がいのある子、障がいのない子がともに学ぶインクルーシブ教育の理念を踏まえ、一人ひとりのニーズに応じた指導や特別支援教育をはじめ、いじめ防止、不登校児童生徒への支援、児童虐待の未然防止や早期発見などに努め、子どもの人権・命の尊厳の視野に立ち、ささいなことも決して見逃さず、家庭や関係機関と密接な連携を図って、迅速で適切な対応を心がけ、最善を尽くしていく。
さらに、前年度から実施している実用英語技能検定にかかる検定料の補助や、放課後および長期休業を活用した自主的な学習機会の提供、外部講師による公的学習塾の開設など、学校での教育のほかにも基礎学力の向上に努めていく。
▼幼児教育および家庭教育、放課後児童対策の充実
給食食材費、補助教材費および高校等就学支援金などの助成、修学旅行費用の全額助成制度を継続するとともに、2年度は新たに、児童生徒が加入する学校災害共済給付事業掛金の全額を公費負担し、各家庭の負担軽減に努め、児童生徒の家庭が安心して子育てに集中できる環境を整えていく。
さらに、子どもの居場所づくりや子育て支援を充実する観点から、児童館と児童センター、学童保育室の一元化を検討していく。
▼社会教育の充実
郷土愛や郷土の誇りを子どもの心に育むとともに、地域の中で、生きる力や豊かで強い心を培い、学校や家庭で学んだことを、社会の中で生かすことができるよう、種々の体験活動や異年齢交流などの機会を設けていく。
図書館は、誰もが利用しやすい環境づくりを進めるために、蔵書の更新や貸出業務、インターネットサービス、図書館事業の充実に努め、Wi―Fiが利用できる憩いの場であったり、子どもの学習の場としても、より有効に活用されるよう努めていく。
(市町村 2020-03-18付)
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