更別村２年度教育行政執行方針　情報端末を１人１台　更別農業高への支援継続

（市町村 2020-03-19付）

更別村教委・荻原正教育長

　【帯広発】更別村教委の荻原正教育長は令和２年度教育行政執行方針で、小・中学校における校内ネットワーク環境と児童生徒１人１台の情報端末を整備し、ＩＣＴ活用教育とプログラミング教育を推進していくとした。また、更別農業高校の教育振興に向け引き続き支援していく考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼小中学校教育の充実

　文部科学省のＧＩＧＡスクール構想に沿って小・中学校における校内ネットワーク環境および児童生徒１人１台の情報端末を整備して、ＩＣＴ活用教育事業とプログラミング教育の推進を図っていく。

　確かな学力を育むため、全国学力・学習状況調査やほっかいどうチャレンジテストなどの結果を分析し、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を推進するとともに、継続的な検証改善サイクルなどカリキュラム・マネジメントの確立を促進する。

　小学校における外国語教育の教科化などに対応するため、外国語指導助手の配置や十勝教育局の研修事業を活用した教職員の研修の充実に取り組むとともに、一人ひとりの社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる資質・能力を育てるため、キャリアパスポートなどを活用したキャリア教育の充実を図る。

　また、子どもたちの体力・運動能力の向上を目指し、学校における体育・保健授業の改善および体力向上の取組を一層推進するとともに、いじめや不登校などの未然防止・早期発見・早期対応に向けて、スクールカウンセラーを配置するなど、学校、地域、家庭その他関係者と連携した支援体制の整備・充実を進める。

　社会に開かれた教育課程の実現に向けて、専門の知識を有した学校教育指導主事を中札内村と共同設置し、引き続き指導と助言を行う体制を維持していく。

　特別な教育的支援を要する児童生徒に対して、適切な指導や支援が行われるよう、特別支援教育支援員の体制を強化し、各学校間はもとより、学校と家庭、地域、関係機関等が連携して取り組む体制の整備を進めるとともに、一人ひとりの教育的ニーズに応じた教育の充実に努めていく。

　コミュニティ・スクールについては、各学校において学校運営協議会を開催し、それぞれの学校の活動に対する理解と協力の体制を確立するとともに、それらを包括する村ＣＳ委員会での意見交換・情報共有や、本村の目指す子どもの姿の熟議などを通じて、地域と学校が子育ての目標を共有し、地域総がかりで協力して子どもを育てる環境づくりに努めていく。

　また、学校と地域の連携をより一層深めるパイプ役であるＣＳコーディネーターの体制を強化して、取組の充実を図る。

▼幼児教育の推進

　十勝教育局からの指導訪問等を引き続き実施するなどして、幼児の生活全体が豊かなものになるよう、常に指導計画の改善を行うとともに、家庭や地域における幼児期の教育の支援に努める。

▼更別農業高校に対する支援

　村内外で行われる意見発表などでは、村の花すずらんに関するプロジェクトや村の農産物を活用したレトルトカレーやパンなどの地元企業との共同開発など、地域と結び付いた取組による地域振興への貢献度は高いことなど、本村にとって極めて重要な高校であることから、引き続き教育振興の支援を行う。

　寮生の土日・祝日の取り扱いについては、村内に滞在できる支援を継続して行い、遠方から入学を希望する生徒の確保に努める。

(市町村 2020-03-19付)