音更町2年度教育行政執行方針 きめ細かな教育推進 全施設対象に長寿命化計画
(市町村 2020-03-19付)

音更町教委宮原達史
音更町教委・宮原達史教育長

 【帯広発】音更町教委の宮原達史教育長は令和2年度教育行政執行方針で、少人数学級によるきめ細かな教育を推進するため、35人を超える学級を有する小学校に町費負担の教諭7人を配置するほか、学習支援員と、複式教育学習支援員を継続配置する考えを示した。また、教育委員会が所管するすべての施設を対象とした教育施設長寿命化計画を策定するとした。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼確かな学力の向上

 少人数学級などによるきめ細かな教育を推進するため、35人を超える学級を有する小学校に対し7人の町費負担教諭を配置する。

 普通学級に在籍する特別な支援を必要とする児童生徒に対して学習支援員を配置するとともに、複式小学校には複式教育学習支援員を配置する。学習支援員に対する研修会を開催し、資質向上に努めていく。

 全国学力・学習状況調査および標準学力検査の結果分析を踏まえて、組織的な学習指導の改善を図るとともに、チャレンジテストの活用や補充学習などを実施し、特に下位層の児童生徒の基礎学力の定着に取り組むほか、学校と家庭が連携し、子どもたちの家庭学習の定着に取り組んでいく。

▼豊かな心の育成

 各学校の道徳教育推進教師を中心として、「考え、議論する道徳」の実践を図るため、一層の充実に向けて授業改善を進めていく

いじめの未然防止と早期発見・早期解消のため、町および各学校で策定しているいじめ防止基本方針に基づいた取組を実施し、学校・家庭・関係機関と連携を図っていく。

小中連携事業による不登校の未然防止のための対策を図るほか、教育相談体制では、心の教室相談員、教育推進員、学校教育相談員を配置するとともに、道教委のスクールカウンセラー活用事業によって、学校やふれあい教室、関係機関と連携した対応を進めていく。

▼健やかな体の育成

 体育専科教員などを活用し、体育の授業や日常の体力づくりなど、体力・運動能力の向上のための継続的な取組を推進するほか、新体力テストを多くの学年で実施できるよう努める。

▼教育活動の充実

 英語指導助手2人を小・中学校の外国語授業に派遣するほか、小学校の外国語活動への外部講師の派遣を継続する。

 小学校のプログラミング教育について、2年度も研修会を開催し、教員の指導力向上を図っていく。

▼特別支援教育の充実

 特別支援学級における重度肢体不自由児等の食事や排泄などの生活介助を行うため、介助員を10校に派遣するほか、医療的ケアが必要な児童を支援するため、看護師を派遣する。

 また、家庭・学校・教育委員会が連携し、児童生徒個々に応じた適切な支援を行っていく。

▼教育環境の充実

 町が策定した公共施設等総合管理計画に基づき、所管するすべての施設を対象とした教育施設長寿命化計画を策定する。

 ICT環境整備については、元年度補正予算に計上の上、2年度予算に繰り越して、小・中学校の校内通信ネットワークを整備する。2年度から5年度までの4年間の補助事業で、順次、児童生徒1人1台のタブレット端末の整備を進めていく。

▼信頼される学校づくり

 コミュニティ・スクールについては、駒場中学校における取組を継続するとともに、校下の駒場小学校で新たに取組を開始するほか、他の小・中学校への導入についても検討していく。

 教職員の業務改善については、昨年度策定した町立学校における働き方改革推進プランに基づき、学校閉庁日の設定や部活動休養日の取組を進めていく。校務用支援システムの活用によって、教職員の校務の効率化を図るとともに、教職員の勤務時間の客観的把握に努めていく。

【生涯学習】

▼青少年の健全育成

 2年度は新たに緑陽台小学校、鈴蘭小学校の2校を加えた6校で放課後子ども教室を開設するほか、地域住民との交流や事業を拡大する上で必要となる地域ボランティアの養成にも引き続き努めていく。

(市町村 2020-03-19付)

その他の記事( 市町村)

赤井川村2年度教育行政執行方針 ロボットを全校配置 CSで学校・地域一体

赤井川村教委根井朗夫  【小樽発】赤井川村教委の根井朗夫教育長は令和2年度教育行政執行方針において、学校運営協議会(コミュニティ・スクール)を導入し、学校と地域が一体となって子どもたちを育む体制を整える意向を表明...

(2020-03-19)  全て読む

仁木町2年度教育行政執行方針 無線LAN環境整備 社会科副読本を全面改訂

仁木町教委岩井秋男  【小樽発】仁木町教委の岩井秋男教育長は令和2年度教育行政執行方針において、GIGAスクール構想の実現に向けて小・中学校に無線LAN環境等を整備するほか、郷土に対する誇りや愛情を育むため、小...

(2020-03-19)  全て読む

リポート 札幌市内放課後等デイサービス 居場所の必要性高まる 9割以上 通所時間拡大も 

 札幌市保健福祉局は、4日時点の障がい児入所施設・障がい児通所支援を行う事業所の開所状況をまとめた。障がい児の自立支援の促進と放課後等の居場所づくりを推進する放課後等デイサービスを行う事業所...

(2020-03-19)  全て読む

札幌市教委2年度ALT配置 123人 小学校3人増

 札幌市教委は、令和2年度の外国語指導助手(ALT)について、123人の配置を計画している。小学校の新学習指導要領全面実施によって3・4年で外国語活動が始まるほか、5・6年で英語が教科化され...

(2020-03-19)  全て読む

東川町研究開発学校 3年次報告書③

【新教科グローブ(Globe)の創設と指導内容、指導方法および評価方法の在り方】 ◆幼稚園(ALT主導のもと、毎月のGlobeを実施している) ▼目指す子ども像 「他の国の人とふれ合い...

(2020-03-19)  全て読む

更別村2年度教育行政執行方針 情報端末を1人1台 更別農業高への支援継続

更別村教委荻原正  【帯広発】更別村教委の荻原正教育長は令和2年度教育行政執行方針で、小・中学校における校内ネットワーク環境と児童生徒1人1台の情報端末を整備し、ICT活用教育とプログラミング教育を推進してい...

(2020-03-19)  全て読む

礼文町の2年度予算 礼文高町外入学生を支援帰省交通費助成など

 【稚内発】礼文町の令和2年度当初予算がまとまった。一般会計の総額は、前年度当初比1・8%減の46億2400万円。教育費は52%増の7億4423万円となっている。  増加の要因は、礼文小学...

(2020-03-18)  全て読む

三笠市2年度教育行政執行方針 防災教育教材を作成 幼稚園副食費助成で定住促進

三笠市教委高森裕司  【岩見沢発】三笠市教委の高森裕司教育長は令和2年度教育行政執行方針で、小・中学校の防災教育教材の作成などを通し、防災意識の向上に取り組む考えを示した。また、保護者が負担する副食費相当分を商...

(2020-03-18)  全て読む

福島町2年度教育行政執行方針 教職員研修を充実強化 福島商高 町立移管検討

福島町教委小野寺則之  【函館発】福島町教委の小野寺則之教育長は令和2年度教育行政執行方針において、英語やプログラミング教育の充実に向けた研修を支援していくとともに、タブレット端末の家庭学習での活用について研究を...

(2020-03-18)  全て読む

森町2年度教育行政執行方針 地域総ぐるみの教育を CS運営と小中一貫を連携

森町教委増川正志  【函館発】森町教委の増川正志教育長は令和2年度教育行政執行方針において、コミュニティ・スクールの運営と小中一貫教育との連携、協働を計画的に進め、地域総ぐるみの教育を目指すとの考えを示した。...

(2020-03-18)  全て読む