大樹町２年度教育行政執行方針　ＩＣＴ活用し授業改善　２間口確保へ大樹高支援

（市町村 2020-04-01付）

大樹町教委・板谷裕康教育長

　【帯広発】大樹町教委の板谷裕康教育長は令和２年度教育行政執行方針において、学力向上に関し、段階的に整備を進めているＩＣＴ等を有効活用した視覚に訴える授業改善に努める考えを示した。また、大樹高校が２間口を確保できるよう支援するとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力の育成

　学力向上の取組においては、学校力向上に関する総合実践事業に継続して取り組み、段階的に整備を進めているＩＣＴ等を有効活用した視覚に訴える授業改善を通し、学ぶ喜びを体感させ、学習意欲を高めて学力向上につなげていく。

　外国語教育の充実については、外国語指導助手の２人体制を継続し、ＳＤＧｓを念頭にグローバルな視点から、共生の態度形成を図るため、異文化理解や積極的な英語でのコミュニケーション活動を推進する。

▼豊かな心の育成

　自分事として、しっかり自分の生き様や道徳的価値と向き合い、考え議論する道徳の充実に努める。日常生活で気になる言動や行動を見逃さず、じっくり考え、あるべき姿を確認しながら、人間性を磨く教育環境づくりを心掛ける。

▼健やかな体の育成

　体力向上では、コミュニティ・スクール（ＣＳ）の一環で、小学校において体力・運動能力測定を地域の協力を得ながら、全学年で８種目すべてを１日で効率よく実施できた。

　運動量の多い体育授業の創造、身体を動かす集団遊びの励行、東京オリンピック年を好機ととらえた自己記録への挑戦環境等にも意識的に取り組んでいく。

▼地域全体で育てるＣＳ体制づくりの推進

▽小中高連携の推進

　小中高１２年間を見据えた教育課程を効果的なものにするよう、課題や目指す子ども像の共有化を図る。

　大樹学の推進では、小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業の財産を精査し工夫を加えながら、町議会・家庭教育サポート地域企業等との連携を引き続き進めていく。

　宇宙のまち大樹に関心が集まっている今を大切にし、子どもの発達段階を考慮した系統性のある教材研究に取り組んでいく。

▽地域の教育力の向上

　地域学校協働本部については、コーディネーターを中心に学校のニーズを吸い上げ、専門的な外部講師・人材を発掘・紹介し、学校現場とつなぐことによって、本物にふれる機会を提供する。

　学校の働き方改革の一助となる学校運営協議会の充実を図り、保護者・地域住民の理解・関心を高め、地域の教育力の向上に努めるとともに、認定こども園、保健福祉課との連携を進め、地域を挙げて子育てを盛り上げていく機運づくりにも努める。

▽大樹高校の充実・活性化への支援

　大樹高校振興会への助成を強化し、入学時補助金の倍増と、全国大会への参加補助を見直した。従来どおり通学費や各種検定受検料を助成するとともに、学校給食の提供も継続し、学校の魅力化・通わせたい高校づくりを支援していく。

　大樹高は、近年、夢をかなえる多様な選択授業や授業のユニバーサルデザイン化を通した一人ひとりのニーズに応じた学びの充実など、潤いと勢いのある自慢できる学校づくりを推進し、好評を得ている。

　地元中学生が激減する時期を迎えるに当たり、町ぐるみで２間口確保ができるよう、危機感をもって対応し啓発に努める。

(市町村 2020-04-01付)