洞爺湖町２年度教育行政執行方針　環境・防災教育推進へ　授業改善で学力向上図る

（市町村 2020-03-31付）

洞爺湖町教委・皆見亨教育長

　【室蘭発】洞爺湖町教委の皆見亨教育長は令和２年度教育行政執行方針で、環境教育、防災教育を重点とした「ふるさと教育」を推進することや、全国学力・学習状況調査などの分析結果から、課題を見据えた授業改善などの取組を推進し、学力向上を図ることを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼幼児期の保育および教育の推進

　子どもたちが集団の中で遊びや生活を通して、生きる基礎を培うことができるような保育を進めるとともに、幼保間の連携や小学校へのスムーズな引き継ぎを重視した環境づくりに努める。

▼学校教育の推進

　学校が地域の核となり、地域全体で子どもたちを支える仕組みであるコミュニティ・スクール（学校運営協議会）の活動を推進し地域とともにある学校づくりに努める。

　新学習指導要領は、小学校が令和２年度から全面実施されることから、学校と連携を取り合って、効果的でスムーズな授業づくりを進める。また、中学校は３年度から全面実施されることから、確実な準備を進める。

　小・中連携教育については、乗り入れ授業を引き続き実施するとともに、一貫教育制度についての調査研究を進める。

　教育指導専門員、学習支援員、外国語指導助手などを引き続き配置するとともに、外国から転入する児童生徒への支援員の配置など、学校運営や授業の充実を支援する。

　学力向上については、町教育改善推進事業による取組や、町単独の学力検査等から分析された課題を見据えた授業改善などの取組を通し、確かな学力の定着を図る。

　特別支援教育については、支援員や介護員を継続配置する。幼児期から使用できる個別支援ファイルの活用を浸透させ、指導計画、教育支援計画の充実に引き続き努める。

　ふるさとへの愛着と誇りをもつための「ふるさと教育」を推進し、特に環境教育、防災教育については重要なテーマとして、火山マイスターなど専門家や関係機関の協力を得ながら、避難所体験学習会、１日防災学校、噴火遺構の学習などを体系的に行う。

　道徳教育については、発達段階に応じた基本的な規範意識や公正な判断力、自らを律し、粘り強くたくましく生きる力、かけがえのない自他の生命を尊重する心など、豊かな心の育成に努める。

　いじめ、問題行動、不登校等については、学校、家庭、地域および関係機関の連携によって適切な対応に努める。特に、いじめについては町いじめ防止基本方針に基づき、いじめ防止および早期対応に取り組む。

▼社会教育の推進

　学校支援地域本部事業については、各小・中学校のコミュニティ・スクールと連携しながら、幅広い地域住民らの参画を得て、地域全体で子どもたちの学びや成長を支える。

　地域未来塾事業については、小・中学生を対象に放課後の学習機会を提供し、基礎学力の向上や学習の習慣化、高校入試における受験対策として、引き続き学校、地域と連携して一層の充実を図る。

(市町村 2020-03-31付)