平取町２年度教育行政執行方針　びらとり義経塾を継続　北大と連携　学習サポート

（市町村 2020-04-28付）

平取町教委・庄野剛教育長

　【浦河発】平取町教委の庄野剛教育長は令和２年度教育行政執行方針で、通年開設３年目を迎える公営塾「びらとり義経塾」が子どもたちの学力向上に成果を上げているとし、引き続き開設する方針を示した。小学生を対象に長期休業期間中の学習サポート事業を北海道大学と連携し実施する考えを明らかにした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【生きる力を育む学校教育の推進】

▼教育内容の充実

　確かな学力の向上を目指す教育の推進として、各学校においてそれぞれの子どもたちの特性を生かした学習指導を行う。町単独採用による教員を引き続き小学校および中学校へ配置し、学力向上に向けた指導を行っていく。

　現在、ＡＬＴ（外国語指導助手）２人と非常勤講師１人で各小・中学校を巡回しているが、本年度は小学校外国語等巡回指導教員研修事業を活用し教員の指導力向上を目指す。

　子どもたちにとって楽しく分かる授業となるよう、教員研修の充実支援に努める上で、町教委が定めた研究指定事業として外国語、へき地複式、道徳および情報活用教育にかかる公開授業を実施する。

　通年開設３年目を迎える公営塾「びらとり義経塾」については、前年度、町内中学生８３人（６７・５％）、高校生３２人（５０％）が通塾し、子どもたちの学力向上に成果を上げた。引き続き開設するとともに、小学生を対象とした長期休業期間中における学習サポート事業を北海道大学教育学部、農学部と連携しながら継続して実施し、児童生徒の学習意欲の喚起に努める。

　特別支援学級担任教師をはじめ、関係者が情報共有および研修を目的とした町特別支援教育連携協議会の開催と内容充実に努める。特別支援教育支援員を小・中学校に配置し、子ども発達支援センターをはじめ、平取養護学校や福祉機関、家庭としっかり連携し、一人ひとりの状態や発達段階に応じた指導の充実に努める。

　町はアイヌ民族やアイヌ伝統文化の研究などで訪れる外国人も多く、海外の人々とのかかわりが増える中で、国際社会において主体的に行動できる資質・能力を育成するためコミュニケーション能力の育成を意識した取組を推進する。

　ふるさと教育、キャリア教育の推進について、地域および関係機関、学校間などで連携強化を図り、中学生における職場体験授業を推進する。

　小学校において総合学習の時間に基幹産業である農業やアイヌ文化の体験学習を行うとともに、新たに編集された社会科副読本を活用し、子どもたちに平取町民としての自覚と誇りを育む取組を進める。

【地域に信頼され共に歩む学校教育の推進】

▼学校運営の強化充実

　学校評価を通じ、学校が組織的・継続的にその運営の改善を図ることに加え、保護者等への積極的な学校情報の公開を行う中で、学校・家庭・地域の共通理解を深め、連携・協力の促進に努める。

▼平取高校の振興発展

　平取高および平取高振興支援協議会と連携し、地域の人材、資源を活用した特色ある教育活動のサポートを進めるとともに、生徒確保に対する取組や生徒・保護者への支援を継続する。通年開設している公営塾をさらにＰＲし、生徒一人ひとりの夢の実現に向けた支援に努める。

(市町村 2020-04-28付)