附属釧路中 遠隔授業の教員研修 展開法、課題点学ぶ “3密”避け1日5人以下で
(コロナウイルス関連 2020-05-14付)

 【釧路発】道教育大学附属釧路中学校(早勢裕明校長)は8日、遠隔授業に関する教員研修を開始した。授業支援システムを活用して遠隔授業の様子を参加者に公開し、展開方法や課題点などを伝えた。

 同校は、臨時休業中の4月24日から遠隔授業を開始。当初は2時間、27日からは3時間の授業を行っている。

 道東地区教育実践研究支援センターとしての役割を担っていることから、より多くの学校に遠隔授業の様子を参観してもらおうと教員研修を企画。システムの活用方法や、授業展開などを示すとともに、今後の課題や修正点などを明らかにしながら、学習環境整備を進めていくこともねらいとしている。

 研修会は、密集、密閉、密接のいわゆる“3密”を避けるため、参加者を1日5人以下に調整。来校時はマスクの着用と体温測定、消毒液での手洗いなどに協力するよう求めている。釧路管内をはじめ、根室・十勝管内からも参加している。

 遠隔授業は、各学級1日3時間を基本に時間割を編成。インターネット上の授業支援システム「ロイロノート」「Google classroom」を利用して実施している。通信機器を持っていない生徒には、学校がタブレットを貸し出している。

 研修2日目となった11日は、白糠町教委と白糠町立庶路学園から4人が参加。国語・数学などが全学級で行われた。

 このうち、2年A組では国語の単元「方言と共通語」を足立英世教諭が指導した。

 開始早々、接続に不具合が発生し、生徒のタブレットに映像が映らないトラブルも。予定どおりに進まない場面も見受けられたが、チャットを使用ながら生徒の反応を把握した。

 参観した庶路学園の森谷昌弘教諭は「生徒に参加意識や緊張感を感じた。様々なトラブルに対処できる十分な準備が必要」と話していた。

 1年B組の音楽の授業では齊藤貴文教諭が校歌を指導。

 1年生は入学後すぐに臨時休業となり、学級で顔を合わせる機会がほとんどなく、音楽の授業は行われていなかった。

 初めての音楽の授業が遠隔授業となったが、自宅という環境の中でのびのびと歌うことができ「早く合唱がしたい」という声も聞かれた。齊藤教諭は「子どもたちの顔を見て安心した。今回のことで、日常の大切さを実感してほしい」と話していた。

 研究主任の赤本純基教諭は「学びの歩みを止めないことが大切。第2波、第3波に備えるための準備をすることが学習環境を守ることにつながる」とし、日常の学習も含めた「学ぶ環境づくり」の重要性を強調した。

(コロナウイルス関連 2020-05-14付)

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