自民党秋季入学検討ＷＴが提案　２年度学習期間を延長　設置者判断で１ヵ月程度

（コロナウイルス関連 2020-06-02付）

　自民党の秋季入学検討ワーキングチームは５月２９日の会合で、令和２年度の学習期間を学校設置者の判断で２週間から１ヵ月程度延長する特例措置の検討を提案した。延長する場合、３年度の小学校新入生の入学時期が遅れること、就職や国家試験の受験を控える最終学年の生徒への対応が必要とし、これら課題への対応策についても迅速に検討を進めるべきとした。

　秋季入学制度の導入には国民的合意や一定の期間を要することから、学校休業に伴う学びの保障と制度導入の問題を切り離して検討する方針を示した。

　学びの保障の在り方では、学校再開期において、学習活動の重点化、長期休業期間や土曜日の活用などが重要とし、各設置者に対して、教育課程等の取扱い方針や具体的取組の例を分かりやすく示す必要性を挙げた。

　一方、地域によって本年度中の学びの回復が難しい可能性もあることから、設置者の判断によって２年度の学習期間を２週間から１ヵ月間など一定の期間延長する特例措置を検討すべきとした。

　この場合、３年度は遅れて開始することとなるが「夏季休業の活用など学びを保障するための取組を継続することで、例年どおり３月までの学校年度が可能」としている。

　新型コロナウイルスの第２波、第３波の感染拡大が生じた場合は、特例措置の延長期間を伸ばすなど柔軟な対応が必要と指摘。２年度延長に伴い「小学１年生が一定期間入学が遅れることへの対応」「最終学年の生徒が就職や国家試験受験を控えている場合への対応」などの検討を迅速に進める必要性を示した。

　秋季入学制度は、幅広い制度改革に関する国民的合意や、実施に一定期間を要することから「本年度・来年度のような直近の導入は困難」とし、速やかに秋季入学を含めた教育改革を議論するべきとした。

(コロナウイルス関連 2020-06-02付)