岩見沢緑陵高　休業中の生徒を支援　ICT活用授業推進　校庭に「コロナニマケルナ」
（コロナウイルス関連 2020-06-10付）

オンデマンド形式の授業とオンライン授業を組み合わせた教育活動を開始

　【岩見沢発】岩見沢緑陵高校（髙瀨雅朗校長）は、新型コロナウイルス感染症拡大への対応として、オンデマンド形式の授業を開始。ICTを活用した教育活動に力を入れている一方、教員が臨時休業中の生徒を励ますメッセージを校庭に描いた。

◆臨休中の生徒支援　様々な形で展開

　５月上旬、新型コロナウイルス感染症に対応した臨時休業中における家庭学習を支援するため、オンデマンド形式の授業とオンライン授業を組み合わせた教育活動を開始した。

　オンデマンド形式では、有料動画共有サイトに動画を配信。主要教科のほか、奨学金や進学に関するものなど幅広く投稿した。

　テレビ会議システムを活用したオンライン授業の開始日、３年生の現代文の授業は生徒のほか、新任の国語教諭など約７０人が視聴。センター試験対策として過去に出題された問題を解いた。

　参加した生徒の一人は「授業の中で分からないところがあったとき、直接聞けないのは不便」と。一方で「受験勉強のため、自宅学習の時間を増やしたい」と感想を述べた。

　髙瀨校長は「新任の国語教諭がベテラン教諭の授業を生徒と一緒に視聴することで、指導力の向上にもつながる」と期待を寄せた。

　黒島敏教頭は「オンライン授業とオンデマンド形式を組み合わせて行うことが重要」と話し、学校再開後もオンデマンド形式の授業を継続している。

　オンライン授業中、隣で機械操作をサポートした情報コミュニケーション科の川崎知文教諭は、生徒のほとんどがスマートフォンで参加することから「スマートフォンの画面上で見やすいようにどう収めるか苦労した。資料は何度もつくり直した」と振り返った。また、「機械が苦手な教諭でも、慣れれば問題なく操作できるようになる」と、ＧＩＧＡスクール構想の取組が進む中で、今後のＩＣＴ環境整備への教職員の順応に期待していた。

◆コロナニマケルナ　中庭にメッセージ

　５月上旬、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、教職員らが校内の中庭の芝生に「コロナニマケルナ」というメッセージを作成した。

　臨時休業が続いていた中、生徒を励まそうという思いで企画。完成した文字を撮影した画像や作業中の動画を、同校のホームページ・Ｔｗｉｔｔｅｒに掲載している。

　１文字当たり縦８㍍、横５㍍の大きさで、約半日かけて芝刈り機で刈り取った。