後志管内市町村のICT学習支援 オンライン授業を展開 動画配信しALTが出演
(コロナウイルス関連 2020-06-10付)

 【小樽発】後志管内の各市町村や公立小・中学校は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う臨時休業中、ICTを活用した様々な学習支援に取り組んだ。小樽市で学習動画を配信したほか、喜茂別町では全校がオンライン授業を展開。小規模校を中心とした学校単位でも、オンライン授業の実施や授業動画入りタブレットの貸し出しなど、児童生徒の学びの保障に努めた。

 小樽市では、小・中学生向けの学習動画を配信。4~5月の授業で扱う予定だった内容を抽出し、算数・数学を各学年2本ずつ、外国語活動・外国語を小学校3~6年生で各1本ずつ、中学校全学年各2本ずつの計28本を提供した。

 動画共有サイトYouTubeに限定公開。6人のALT(外国語指導助手)がそれぞれペアで出演する外国語では、ALTに続いて児童生徒が発音したり、答えたりする場面を設けるなど、授業の雰囲気を実感できるものとした。

 喜茂別町では、町内全校でオンライン授業を展開。全校児童生徒のICT環境を調査し、環境が整備されていない家庭にはモバイルWi―Fiを貸し出した。

 インターネット電話サービスSkypeや、オンライン会議システムZoomを活用。双方向での応答を重ねながら、様々な教科の授業を行った。

 積丹町の野塚小学校では、全児童の家庭とオンラインでつないで個別支援や授業などを実施。4月中に全家庭の端末やインターネット環境が整っていることを確認した上で、5月の連休明けから取り組んだ。

 主にSkypeを活用して、週に4日、午前と午後に1回ずつ接続。健康状態や家庭での過ごし方の確認のほか、教科書を使って各教科の授業を行った。

 取組によって、休業明けの登校時には、オンライン授業で行った範囲の学習を確認するテストも実施することができたという。

 なお、積丹町では、平成30年度と令和元年度に小規模校活性化推進事業の一環で各小学校にタブレット端末を導入。通常授業や学校間の交流学習で活用している。

 神恵内村の神恵内中学校では、3年生を対象にZoomを活用したオンライン授業を試行。5月26日にホームルームで健康観察とともに接続確認を行った上で、28日に数学の授業を行った。プレゼンテーションソフトで解説したのち、黒板を使った問題演習で生徒と双方向でやりとりした。

 3年生の家庭にはインターネット環境が整っていることを確認しており、タブレット端末は前年度に村から配備された11台のうち、生徒分5台をそれぞれ貸し出して実施した。

 黒町内町の黒松内中学校では、3年生14人を対象に、授業動画の入ったタブレット端末を貸し出し。主要5教科を中心に、それぞれ1、2コマの授業風景を動画で撮影し、タブレットに入れて5月の連休明けに配布した。タブレットは数台ずつ町から配備されたもので、現在30台あるうち生徒分14台を配布した。

 動画は10~20分程度で、教科によっては、授業動画を見てワークシートに記入し、分散登校時に提出させる形をとった。

 ニセコ町のニセコ中学校では、デジタル教材や授業動画等について校内で効果や実現性について検討するため、臨時休業中にデジタル教材について実験。ラジオ体操の動画を作成し、ホームページから配信した。

(コロナウイルス関連 2020-06-10付)

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