【解説】コロナ流行下の青少年教育施設

（コロナウイルス関連 2020-06-09付）

　新型コロナウイルスの影響で、北海道地方の公立青少年教育施設では約３万５０００人が利用をキャンセルし、約５２００万円の収入減となったことが、国立青少年教育振興機構の「新型コロナウイルス感染症流行下における公立青少年教育施設の運営に関する現状調査」で分かった

　調査は、青少年教育施設における感染症対策の現状把握、施設利用への影響を明らかにするために実施したもの。対象は、全国の公立青少年教育施設４６７施設で、回答率は５７・１％。調査時点は４月２７日。

　利用者の受け入れを停止した施設の割合は９１・４％。一部制限が７・１％。通常どおりが１・５％だった。

　４～８月の主催事業を一部中止または予定を変更して実施する施設は６５・５％。

　新型コロナウイルスの影響でキャンセルした利用者数は約１０６万人で、自己収入の減額は約６億２８００万円。北海道地方では、約３万５０００人がキャンセルし、減収額は５１５８万円となっている。

　勤務体制は、「通常どおり」が３９・７％、「交代勤務制（在宅勤務、時差出勤等）」が４８・３％、「在宅勤務のみ」が０・７％、「その他」が１１・２％。

　支援が必要な施設の６割弱は、指定管理者への減収や人件費の保障などの経済的支援を要望。物的支援では、アルコール消毒液、非接触型体温計、マスクやゴム手袋などを求めている。

　調査結果を踏まえた今後の課題として「受け入れ再開後の施設利用に関するガイドライン、施設生活における感染防止マニュアルの策定」「自己収入の減収による経済的支援と受け入れ再開に向けた物的支援」「施設利用や体験活動を促進するための支援」「新たな取組や活動の開発と情報共有」を挙げている。

(コロナウイルス関連 2020-06-09付)