札幌市篠路西中３年・渡邊さんが道に　フェイスシールド９００枚　ツイッターでの呼びかけ結実

（コロナウイルス関連 2020-06-10付）

　札幌市立篠路西中学校３年の渡邊愛奈さんは５日、道にフェイスシールド９００枚を寄贈した。渡邊さんが休業期間中にＳＮＳで医療機関への支援を呼びかけたところ、道外企業が資材の提供を申し出た。渡邊さんは「新型コロナウイルス感染症が早く収まり、一人ひとりが健康ないつもの生活を取り戻せたらいいなと思う」と話していた。

　渡邊さんは一斉休業期間中、新型コロナウイルス感染症にかかる各種報道から、「自分に何かできることはないか」と思案。母親に相談し、無料ＳＮＳアプリＴｗｉｔｔｅｒで「札幌の医療を助けてください」「フェイスシールドを約１０００枚集めたいです」などと呼びかけた。

　呼びかけから約２週間後、ＳＮＳを見た埼玉県の企業、＝オリオが資材を渡邊さんのもとへ提供。渡邊さんは５日、道庁本庁舎を訪れ、保健福祉部地域医療推進局の畑島久雄医務薬務課長に自身のメッセージカードとともにフェイスシールドを手渡した。

　フェイスシールドを受け取った畑島医務薬務課長は「若い方の発想、行動力に敬意を示すとともに、たくましく思う」と感謝。

　渡邊さんは「母の日にメッセージカードを渡して喜んでもらったことをきっかけに、当初は医療機関の方へメッセージを届けようと思った。医療機関ではフェイスシールドが足りず困っているとの報道を目にし、ＳＮＳで呼びかけたところ、９００枚寄付してくれた。早く医療機関の方へ届けたいと思った」と語った。

　同席した母親の聖子さんは「娘から“医療関係者を支援したい”との思いを聞き、ＳＮＳを管理した上で、呼びかけを行った。集まってよかった」などと話した。

　フェイスシールドは今後、感染者の入院状況などを考慮した上で、感染者の多い札幌をはじめ道内各地の医療機関へ配布される。

(コロナウイルス関連 2020-06-10付)