道教委　時間外勤務で意識調査　「調査の回答」に多忙感　保護者等対応　負担感が増

（道・道教委 2020-06-19付）

教育職員の時間外勤務等にかかる実態調査結果（クリックすると拡大表示されます）

　忙しさを感じる学校業務に「事務処理（調査への回答）」を挙げる副校長・教頭、主幹教諭・教諭が全体の８割を占めている―。道教委の令和元年度教育職員の時間外勤務等にかかる実態調査の教育職員等の意識調査で分かった。平成２８年度の前回調査との比較では、ＰＴＡ、保護者、地域対応への負担感が２０～３０ポイントと大きく増加している。

　調査対象職員は、抽出した小学校、中学校、高校、特別支援学校計８６校の２０６５人。調査期間は令和元年１１月５～３０日。

　副校長・教頭が忙しさを感じている業務（複数回答）は「事務処理（調査への回答）」が８３・８％、「事務処理（その他）」が７８・８％、「ＰＴＡ等対応」が５８・６％など。前回調査との差が大きい項目は「ＰＴＡ等対応」（２８・４ポイント増）、「保護者対応」（２１・１ポイント増）となっている。

　主幹教諭・教諭で負担感が大きい業務は「事務処理（調査への回答）」が７９・０％、「事務処理（その他）」が７１・６％、「成績処理」が５７・８％と続く。前回調査との差が大きいのは「会計」（２１・７ポイント増）、「ＰＴＡ等対応」（２１・６ポイント増）、「地域対応」（１９・２ポイント増）だった。

　忙しさや負担感を解消するために必要な取組（複数回答）では、副校長・教頭が「教育委員会や他の行政機関からの調査等の精選、業務の合理化」「校内分掌・委員会の精選・業務の見直し」「１クラス当たりの子どもの数を減らしたり、教職員定数の改善を図る」の順に多かった。

　主幹教諭・教諭では「１クラス当たりの子どもの数を減らしたり、教職員定数の改善を図る」「校内分掌・委員会の精選・業務の見直し」「学校行事の精選や教職員間の教育活動の平準化」と続く。

　個人の仕事に対する意識の調査では、一人ひとりが職務上感じている７項目と、職場環境に対して感じている７項目の計１４項目の回答を集計。

　「今の仕事にやりがいを感じている」との回答は８８・３％。

　一方、「仕事上のストレスを感じている」が７２・２％、「教育の質を維持するために時間を費やしたり身体に負担をかけている」が８２・４％。「教材研究の時間が十分に確保できている」との回答は４２・４％だった。

(道・道教委 2020-06-19付)