十勝局と幕別清陵高がＩＣＴ研修　新たな学習スタイルとは　物理基礎、英語の授業視察

（道・道教委 2020-06-22付）

　【帯広発】十勝教育局と幕別清陵高校（澤田慎也校長）は１６日、ＩＣＴを活用した授業改善プロジェクトの特別企画として管内高校教職員と事務職員を対象に研修会を開いた。管内高校・特別支援学校の教職員１１人が参加し、幕別清陵高の授業を視察。物理基礎と英語表現Ⅰの公開授業や研究協議、説明を通して、新たな学習スタイルについて理解を深めた。

　主催は十勝局、幕別清陵高、鹿追高校。前年度から幕別清陵高と十勝局は帯広緑陽高校、清水高校を協力校にＩＣＴを効果的に活用した授業改善プロジェクトを進めている。

　本年度から、帯広三条高校、鹿追高を加えた。

　研修会では、ファイル共有アプリケーション「ロイロノート」を活用した幕別清陵高の物理基礎と英語表現Ⅰの授業を視察した。

　物理基礎の授業は、各班に分かれて重力加速度を求める実験。

　用意した定規の高さからピンポン玉やビー玉を落とし、スマートフォンのカメラで跳ね返りを計測。タブレットにインストールされた表計算ソフトに計測結果を入力し、重力加速度をグラフで表現した。ロイロノートを各班の計測データを共有するために使用し、最終的に担当教諭にデータを提出した。

　英語表現Ⅰでは、タブレットにインストールされている動画編集ソフトや発表資料作成ソフトを使って、好きなものを英語で解説する動画を制作。

　生徒たちが英文の原稿をロイロノートで担当教諭に提出し、教諭が文章や表現を修正して生徒に返信する双方向型の授業を展開した。

　授業のあと、ＩＣＴ活用に関し質疑応答。参加者からは、授業の実際にかかわる質問が挙がった。

　また、リモート教育の考え方の説明では、道教委が目指す新たな学習スタイルについて、生徒が主体的に学ぶ場面を中心にした授業の展開と、基礎的・基本的な内容の定着を中心にした授業の展開―の２つを提示した。

(道・道教委 2020-06-22付)