道立図書館北方資料室　サービス向上へ連携　文書館へ移転　新施設で閲覧開始

（道・道教委 2020-06-22付）

同一フロア内に両館の窓口と閲覧室が隣接

　隣接する道立文書館内へ移転した道立図書館北方資料室は、３日から新施設での閲覧サービスを行っている。文書館と北方資料室の窓口・閲覧室が同一フロア内にある新施設では、北方地域に関する両館の資料が１ヵ所で利用可能に。文書館との連携を模索しながら、今後もサービス向上に努めていく。

　北方資料室では、北方領土やアイヌ民族、屯田兵関係資料や、道内在住作家の文学作品、北方地域が主題の文学・芸術などの図書のほか、道内雑誌・地方新聞、市町村要覧・広報、視聴覚資料、マイクロフィルムなど、北方地域に関する様々な資料を利用することができる。

　４月に道立文書館に移転し、２１日から新施設での通常サービスを開始する予定だったが、新型コロナウイルスの影響による臨時休館で延期となっていた。

　移転後初めて利用者の立ち入りが可能となったのは、サービスを一部制限して開館した５月２６日。予約本や開架資料の貸出のみを行っていたが、３日からは制限を緩和し、閲覧サービスも含めた再開を果たした。閲覧席の間隔を空けて席数を減らすなど、感染予防に努めている。

　道立文書館は、赤れんが庁舎から江別市内の道立図書館の敷地内に移転。この春、道立図書館北方資料室との複合施設としてオープンした。図書館と接続する連絡通路によって、一般資料閲覧室と文書館および北方資料室の閲覧室と行き来することができる。

　文書館と北方資料室の窓口や閲覧室は同じフロア内にあり、両館の資料を１ヵ所で利用することが可能に。文書館の資料を北方資料室側に持ち込むことはできないが、北方資料室の資料を文書館側に持ち込むことはできる。

　両館の閲覧室を兼ねたフロアは、大きな窓から光が差し込み、明るく開放的な雰囲気。地方新聞コーナーは種類を増やし、より手に取って見やすくなった。

　２室ある視聴覚室では、レコードなどの視聴覚資料やマイクロフィルムのほか、新たに購入した拡大読書器を利用することもできる。

　同室は「今後、文書館との連携も模索しながら、サービス向上に努めていきたい」としている。

(道・道教委 2020-06-22付)