学校力向上総合実践事業指定地域の網走市 人材育成など4観点で改善 取組内容 各校に普及へ
(市町村 2020-07-28付)

網走学校力向上地域協議会
各指定校の校長ら20人が出席

 【網走発】道教委「学校力向上に関する総合実践事業」の本年度地域指定を受けた網走市。学力向上を目的とした取組内容がまとまった。中核校の網走小学校を中心に、潮見小学校、第一中学校、第三中学校の4校で取組を進めていく。網走市学力向上推進委員会(=AGK)と連動した取組を推進し、合同会議や学力向上フォーラムin網走での事例発表などを計画。日常授業の改善、人材育成、組織力、職員風土の4つの観点に基づく学校改善や、校長のリーダーシップ、マネジメント力の一層の向上を図る。また、取組を市内各校などに普及させる仕組みの確立を目指す。

 道教委は、本年度の学校力向上に関する総合実践事業で、一定の地域で中核校と指定校を定め、連携・協力して地域全体の学校力向上に向けた仕組みを構築する「地域指定」を試行。来年度から本格導入する。

 網走市内では、平成25年度から同事業の実践指定校として実践を積み重ねてきた網走小を中核校とし、潮見小、第一中、第三中を加えた4校で連携した取組を進めていく。

 網走小では、日常授業の改善、人材育成、組織力、職員風土の4つの観点に基づき、すべての教職員が一体となって学校改善を図り、一定の成果を上げてきた。

 これまでの成果や課題を踏まえ、市教委と地域指定校が一体となって取組を普及する仕組みを確立し、各学校の学校力向上を図る。そのほか、指定校に同一校区の中学校を加えて9年間を見通した教育の充実を図ることや、AGKと連動した取組を推進し、授業改善と経営活動の一体化を目指す。

 具体的には、各指定校を会場に年4回の地域協議会を開催。授業参観、4つの観点に基づいた実践交流、校長のマネジメントの交流、普及方法の検討などを行う。

 日常授業や生徒指導、校内研修の交流、教育課程の接続などの学校間連携も推進する。

 市内各学校への普及方法については、AGKと連動した取組を推進し、合同会議やAGK主催の学力向上フォーラムin網走での事例発表などを計画している。

 また、学校力向上通信の発行や公開研究会での実践交流を通して、取組内容を発信していく。

 指定校における4つの観点に基づいた包括的な学校改善、指定校における学校力向上の取組を市内各校などに普及させる仕組みの確立、各学校における校長等のリーダーシップやマネジメント力の向上といった成果を期待している。

◆授業参観、実践交流など 中核校の網走小で

 学校力向上に関する総合実践事業第1回地域協議会が20日、網走小学校(吉田昌広校長)で開かれた。各指定校の校長、教頭、主幹教諭、教務等の担当教諭など20人が出席。全学級の授業参観や協議などを通して、取組への理解を深めた。

 はじめに、中核校となっている網走小のこれまでの実践について説明した。人材育成の取組の一環として、説明は同校で中心的な役割を担っている吉﨑紘一郎教諭、林理沙教諭、新出哲也教諭が担当。それぞれ、学校力向上(組織力)の取組、人材育成、校内研修について紹介した。

 続いて、校長部会と主幹教諭・教務部会に分かれて全学級の授業を参観。出席者は学校力向上に向けた取組について理解を深めた。

 全体協議では、吉田校長が「地域指定」の取組の概要について説明。ロードマップに基づく実践の積み重ねによって、「組織的に学び続ける学校が市全体に広まってほしい」と期待した。

 このあと、部会協議を行い、校長部会と主幹教諭・教務部会に分かれて授業改善や組織力向上などにかかわる各校の取組について交流した。

(市町村 2020-07-28付)

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