有朋高　道立高１０校に試行配信　生徒の理解深度把握を　遠隔講習　円滑に実施

（学校 2020-08-06付）

同時双方向通信で道内各地の高校生を指導した

　有朋高校（元紺谷尊広校長）は３日から５日間、道立高校１０校に夏季の遠隔講習を試行配信している。３日の英語の講習は、同校の丸山啓教諭が指導。大学入学共通テストの試行調査問題を踏まえた英文読解のポイントを解説した。講習後、丸山教諭は同時配信をスムーズに行うことができたとする一方、生徒の理解の進度把握について検証する必要性を指摘した。

　道教委は来年度、有朋高に仮称・高校遠隔授業配信センターの設置を計画。指導力の高い専任教員による遠隔授業を小規模高校に同時配信し、多様で質の高い高校教育の提供、地域創生に貢献する人材の育成を図る。

　３日から７日まで、有朋高から道立高校１０校に夏季の遠隔講習を試行配信する。対象教科は国語、数学、英語。

　初日となった３日の英語の講習は、３年度大学入学共通テストを受験する予定の美深高校、寿都高校、雄武高校、江差高校、清里高校の３年生１９人が受講した。

　丸山教諭は、大学入学共通テストの試行調査問題を踏まえ、従来のセンター試験と比べて文章内の情報を探す問題が多く出題されていると説明。広告、パンフレット、予定表などの資料をもとに必要な情報を読み取り、書き手の意図を把握するための読解方法を解説した。

　大学入学共通テストでは、事実と意見を見分ける問題があるとし、長文読解において必要な表現を探す「スキャニング」の方法を説明。丸山教諭は、モニターに映る生徒たちの様子を見ながら丁寧に指導した。

　講習後、丸山教諭は、道内の高校５校への同時配信が円滑に実施できたとする一方、画面を通して生徒の理解の進度の把握を検証する必要性にふれた。

　１２月に冬季講習を実施する予定で、１～２年生を対象に、国語、数学、英語の発展的な学習を指導する。

(学校 2020-08-06付)