札幌市立小・中　一斉に１学期終業式　テレビ視聴など異なる形式　感染予防　夏季休業は課題削減

（学校 2020-08-11付）

夏休みの過ごし方など指導した（写真は桑園小）

　札幌市立小・中学校は７日、一斉に１学期終業式を挙行した。感染予防のため体育館に集合せず、各学級でテレビ視聴による実施とするなど、例年とは異なる形式で執り行った。うち、桑園小学校（出葉充校長）では、自由研究を中止とするなど夏季休業期間の課題を削減。臨時休業期間に伴う授業時数確保のため、例年より夏季休業期間は１４日間ほど減となる。

　札幌市立小・中学校の夏季休業期間は、小学１～５年生が１８日まで、６年生が１６日まで。中学１・２年生が２３日まで、３年生が１６日まで。最終学年の休業日数は９日間で、例年と比べ１４～１６日減となった。

　７日、市内の小学校１９８校、中学校９７校が終業式を挙行。うち、桑園小では新型コロナウイルス感染予防のため、児童９６０人が各学級のテレビで、体育館で行われている式の様子を視聴した。

　出葉校長は、新型コロナウイルスの影響で「普段と違って予定していたことができなくなった人がいるかもしれない」とし、夏休みの過ごし方を“考”と示した上で「できないことばかり考えると残念な気持ちになる。会えない人に手紙を書くなど、感染予防に気を付けながらできることを考えてみよう」と呼びかけた。

　また、「周りの人への感染予防の配慮など、他者の気持ちを考え、思いやりをもてるようにしよう」と伝えた。

　代表児童の作文発表では、５年生の濵嵜礼君が「１学期に頑張ったこと」として、体育の授業で走り幅跳びや短距離走に自分で工夫しながら取り組んだことを発表した。

　校歌は、学級内で席に座ったまま小声で斉唱するなど、感染予防に留意した。

　学級活動では、担任教諭が休業期間の課題を配布。日数が少ないことのほか、児童の負担軽減のため、例年実施していた自由研究を中止とするなど、課題量を大幅に削減した。

　終業式後、出葉校長は１学期を振り返り、「新型コロナウイルスの影響によるイレギュラーな日常に子どもたちなりに順応してきたと思う一方、見えないストレスも抱えていると思う。例年と比べて短い夏休みとなるが、課題も大幅に削減したので、しっかりリフレッシュしてほしい」と話していた。

　２年生の林慧佑君は「１学期はあっという間に感じた。マスクをしながらの生活は少し暑かった」と振り返った。

　６年生の吉田穂香さんは「最終学年なので、臨時休業で学校に通うことが減り、友人に会えないことは悲しかった。今後は楽しく学校に通いたい」と話していた。

(学校 2020-08-11付)