札幌市立高校の学校間連携　９月から体験学習講座　歴史など学び地域創生図る

（学校 2020-08-05付）

　札幌市立高校全校による学校間連携の一環として、「南区まちづくり探究」などの体験学習講座が本年度スタートする。「魅力ある商店街づくり」など希望のコースを選択し、地域の歴史や現状を学ぶほか、必要に応じて地域住民や関係者にヒアリングを行うなど、課題解決を図りながら地域創生を図っていく。取組は９～１２月に実施する予定で、今後は農業と食育を通して地域の課題に取り組む講座なども予定している。

　市教委は平成２９年度、市立高校の今後の教育の在り方など、市立高校における教育改革の方向性を具体的に示す市立高校教育改革方針を策定。今後１０年間を見据えた基本理念を示す市立高校教育改革ビジョンと、５年間で取り組む施策・事業を示す市立高校教育改革実行プランで構成している。

　プランでは、①学校間連携・授業間連携の推進②学習成果を発表する機会の設定③学校教育相談体制の充実（特別支援教育の充実）④学校の広報活動を支援する組織体制の整備―の４点を重点項目とし、今回の取組は①に位置付けている。

　任意団体「Co―MEGANE」と南区に位置する一部の市立高校が連携し、「教育×まちづくり」として展開した取組について、本年度は試行的に市立高校全校で取り組むことにした。

　生徒がまちづくりについて考え、行動することで、将来、市外や道外へ進学・就職したあとも経験を生かし、地域プレーヤーとして札幌のまちづくりに貢献する人材を育てることを目的としている。

　生徒は、活動基地づくりや魅力ある商店街づくりなど希望するコースに分かれて地域の歴史や現状を学び、必要に応じて地域住民などの関係者にヒアリング。まちづくりの現場と地域課題を理解し、関係者の思いを踏まえ、企画立案する。

　企画内容が固まり次第、関係者にプレゼンテーション。挙がった意見をもとに、再度自分たちの考案した企画にフィードバックする。

　まとめでは、関係者の前で成果発表を行い、札幌のまちづくりについて理解を深めていく。

　南区まちづくり探究にかかる取組は、９～１２月にかけて計画。今後は農業と食育を通して、地域課題の解決を目指す講座も予定している。

(学校 2020-08-05付)