道教委と３団体　教育長着任交　教員負担減へ人的支援　実効性ある働き方改革を

（道・道教委 2020-09-03付）

　道教委と北教組、道高教組、道教組との教育長着任交渉が、８月２５・２６日に行われた。小玉俊宏教育長は、コロナ禍における教員の負担軽減のため、スクール・サポート・スタッフ配置など人的支援の必要性を指摘。時間外在校等時間の上限を１ヵ月で４５時間などとする北海道アクション・プランの目標達成に向けては、学校における働き方改革実現本部で協議し、市町村と連携して実効性ある取組を進める考えを示した。

　北教組との交渉は８月２５日、道高教組および道教組との交渉は２６日に道庁別館で行われた。

　小玉教育長は、子どもたちがふるさとへの誇りと愛着をもち、共に支え合い、たくましい人材へと成長することができるよう、教育施策の推進に取り組む考えを表明。「すべての児童生徒の人権に配慮し、一人ひとりを大切にした教育が行われることが大切」との姿勢を示した。

　労使の関係性に関しては、双方がそれぞれの果たす役割や責任を自覚し、労使間の環境などを踏まえながら北海道の教育のため信頼関係を築くことが大切とし、地方公務員法などの関係法令を順守し、適切な労使関係の確立に努めていくとした。

　時間外在校等時間が１ヵ月で４５時間以上を上回る教職員が半数以上いる実態を踏まえ、さらに分析を進めて効果的な対策につなげる必要性を指摘。３密回避や消毒作業など教員の負担軽減のため、スクール・サポート・スタッフの配置などの配慮が必要との考えを示した。

　北海道アクション・プランの目標達成に向けては、庁内で設置している学校における働き方改革実現本部で協議し、実効性のあるものとなるよう市町村とも連携しながら進めるとした。

　給特法など教職員の勤務環境に関する法制的な枠組みを検討する国の動きを踏まえ、適切に対応して教職員定数の改善を要望していくと述べた。

　職場でのハラスメント防止に向けては、ことし６月に各種ハラスメント防止等に関する指針と、懲戒処分の指針を改正したことを伝え「指針の趣旨や相談窓口の周知に努め、ハラスメントのない職場環境の整備に向けて取り組んでいく」とした。

(道・道教委 2020-09-03付)