名寄市教委　高校魅力化推進委設置　市民目線で高校づくり　５年度新設校開校へ協働

（市町村 2020-09-15付）

　【旭川発】名寄市教委は８月、市内高校魅力化推進委員会を設立した。名寄高校と名寄産業高校を再編整備した新設校の令和５年度開校に向け、その魅力を高め発信するための市民ネットワークを形成。市民の目線を取り入れ、協働しながら新たな高校づくりを模索していく。

　市内にある道立の名寄高と名寄産業高は、両校で欠員が生じるなど、少子化に伴う入学希望者の減少が課題。市内中学生の市内高校への進学者数の減少は特に顕著で、旭川市や近隣市町への流出が目立っている。

　道教委が７日に発表した公立高校配置計画では、一定の学校規模を維持し、幅広い教育課程の編成・実施を図る観点から、５年度に２校を再編整備して新設校を設置することが決定した。

　こうした背景から、市教委は市内高校魅力化推進委員会を設立。市内高校卒業生の市民有志による市民サポーターチームと２高校、市教委が設置している市内高校在り方検討会議の専門部会が連携した新たな高校の魅力化を模索する。

　８月１８日には１回目の会議を開き、今後のスケジュールなどを示した。

　８月２７日の会議では、オンライン講義を実施。高校統廃合の危機にある島根県立隠岐島前高校の高校魅力化プロジェクトに携わった豊田庄吾氏が「子どもたちの未来を拓く、これからの高校と地域の形」と題して学校と地域が一体となった取組などを紹介した。

　今後も、外部有識者を交えながら開校に向けて対話を重ねていく。

(市町村 2020-09-15付)