札幌市教委　再任用校長制度　３年度から２年間試行　現役校長の知見を学校経営に

（札幌市 2020-10-06付）

　札幌市教委は、６０歳で定年退職を迎える市立学校・園の校長・園長の再任用校長制度を令和３年度から２年間試行する。本年度と来年度の定年退職の校長・園長のうち希望者が対象で、１年ごとに更新する。市教委は現在、対象の校長へ意向調査を実施しており、１２月ころにも採用の可否を決める。現役校長の経験や知識を、今後の学校経営に生かしていく考え。

　市立学校・園における定年退職予定の校長・園長数は、本年度と来年度でそれぞれ約６０人を見込む。

　現行では、定年退職した市立学校・園の校長・園長を本人の希望で一般教諭として再任用している。

　市教委は制度の導入によって、現役校長の知識やノウハウを活用した新任校長の育成なども検討。本年度と来年度定年退職予定の校長・園長のうち希望者を、面接と勤務評定などを総合的に判断して若干名採用する方針。管理職手当も支給する。

　１年ごとに契約する。選考に漏れた場合、一般職もしくは会計年度任用職員として勤務することもできる。

　市教委は現在、本年度定年退職する校長約６０人を対象に意向調査を実施しており、採用可否は１２月ころに発表する予定。３年度からの試行に向けて準備を進めている。

　なお、現在、政府は地方公務員法の一部を改正する法律案について、継続審議の取扱いを確認。今後開かれる国会で法案の再提案が可決されれば、最短で５年度から地方公務員の定年延長が決定することから、市教委は国の動向を踏まえ、２年間の試行実施後の対応を検討していく。

(札幌市 2020-10-06付)