札幌新川高の高大連携 看護講演 向き合う大切さ学ぶ 札幌市立大・菊地教授招く
(札幌市 2020-10-06付)

札幌新川高看護に関する講演
在宅看護・地域看護について講演

 市立札幌新川高校(熊谷修司校長)は9月中旬、高大連携事業の一環で看護に関する講演を行った。札幌市立大学看護学部の菊地ひろみ教授が「在宅看護・地域看護について」と題して講演。人々の暮らしや社会に新たな価値を創造する「D×N(デザイン×ナース)」の活動を紹介し、看護師一人ひとりが患者と向き合っていくことの大切さを説いた。

 同校は、普通科高校でのキャリア教育を重視した教育活動を推進。「発見する1年」「探究する2年」「実現する3年」を目標に、段階的なエリア(類型)に分かれ、エリア科目(学校設定科目)を学ぶフロンティアエリア制を行い、生徒が興味のある分野の探究を深めるカリキュラムを構築している。

 高大連携はその1つ。高校と大学との接続を柔軟にとらえ、生徒一人ひとりの能力を伸ばし、広い視野と高い見識をもった人材の育成を目的に実施。

 1年生でエリア別講演会、2年生で大学訪問、3年生では健康科学エリア選択生徒への年8回程度の出前講義を展開。大学で行われる教育にふれる機会を提供し、生徒が大学の教育内容への理解を深め、様々な学問領域への興味・関心を喚起することで、生徒の進路選択や将来についての意識の向上につなげている。

 本年度は健康科学エリア3年生38人に対して、全7回の講演を実施。

 生徒たちは、地域で活躍する人材を目指して、看護・医療にかかわる人たちの基本的資質について学んだほか、実際の看護師の現場の様子や、栄養・補助装具などについて学習してきた。

 本年度5回目の講演では、札幌市立大の菊地教授が講師を務めた。

 菊地教授は、札幌市立大はD(デザイン)とN(看護)の両学部を併せもつ大学であることにふれ、その特色を生かし、両学部が連携・共同して、教育・研究・地域貢献を行っていることを紹介。異分野連携によって可能になる、人々の暮らしや社会に新たな価値を創造する「D×N(デザイン×ナース)」の活動を紹介した。

 また、「看護は漢字の成り立ちのとおり“手と目で護る”もの」とし、看護師一人ひとりが患者と向き合っていくことの大切さを強調した。

 参加した生徒からは「市立大看護学部には多くの魅力的なものがあった。D×Nの活動は他の学校にないものだった」「在宅看護について、一人ひとりと共有する時間が長く、頭の上から足の先まで診ることができるため、体も心もケアをすることができ、まさに“手と目で護る”ことを実践する大変やりがいがある仕事だと感じた」などの感想が寄せられた。

(札幌市 2020-10-06付)

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