札幌市立学校・園扇風機等導入　８月末　普通教室　ほぼ１００％に　感染症対策等で整備加速

（札幌市 2020-10-06付）

　札幌市立学校・園における扇風機等導入台数について、前年度に比べ約７割増加したことが８月時点での市教委の調査で明らかになった。市立学校のほぼ全校が普通教室に扇風機等を導入。市教委は、市の熱中症対策に伴う独自予算配分や学校再開に伴う感染症対策費などの活用によって、整備が加速したとしている。

　国の新型コロナウイルス感染症に関する政府第２次補正予算では、学校再開に伴う感染症対策・学習保障にかかる支援経費に約４０５億円を計上。各学校が臨時休業後、段階的に教育活動を再開するに当たり、感染症対策や子どもへの学習の保障などへ校長の判断で学校再開支援費を活用することを可能とした。

　市立学校の臨時休業に伴う夏季休業日の短縮などから、市は熱中症対策費として６月上旬に１校当たり約２０万円の独自予算を配分した。また、国の予算配分に伴い、７月の第３回臨時市議会において、学校保健費に１０億４００万円を計上。１校当たり学校規模に応じて２００～４００万円を配分した。

　新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた国や市の感染症対策費・熱中症対策費の各校への予算配分によって、各校では扇風機やサーキュレーター等を導入。８月時点の市教委調査によると、すべての普通教室または一部の教室で導入している学校は市立幼稚園、小・中学校、特別支援学校、中等教育学校、高校それぞれ約１００％となった。

　前年度の導入率約３０％から約７割増となった要因について、市教委は「国や市の予算配分によって各校において、感染症対策や熱中症対策として導入を進めたことで整備が加速した」としている。

(札幌市 2020-10-06付)