高校１人１台端末整備で文科相　必要なＰＣ性能整理へ　義務教育は対面指導重要

（道・道教委 2020-10-13付）

　萩生田光一文部科学大臣は９日の記者会見で、高校における１人１台端末の整備を支援するため、来年度、高校の種類によって必要なパソコンの性能を整理する考えを示した。単一の単価で補助することは効果的でないとし、学校設置者と協議の上で支援の在り方を検討する。義務教育段階においては対面指導の重要性を示し、教員の同席を必要とする現行の遠隔授業の規制緩和に否定的な見解を示した。

　萩生田大臣は、小・中学校と同様に高校においても１人１台端末の環境を整えていくべきとの考えを示した上で、進学校、普通科や職業科の高校では必要なパソコンの性能が大きく異なる点を指摘。

　単一の単価で補助することは効果的ではないとし「支援・整備する意思は明確にもっているが、高校については学校設置者とよく話し合いながら、どのような支援ができるか丁寧に検討したい」と述べ、来年度に必要な性能を整理する考えを示した。

　遠隔授業では、発達段階に応じて対面指導とオンライン指導の特性を生かしたハイブリッド型の教育を実施することが重要と強調。義務教育段階では１人１台端末の整備に伴い、病気療養や不登校の児童生徒に対する学びの機会を充実していくとした。

　一方、対面指導の重要性を指摘し「教師が同席しない遠隔・オンラインでの指導をもって、対面での指導に代替できるとは現段階で考えていない」との考えを示した。

(道・道教委 2020-10-13付)