【解説】コロナ　学校内感染１６％

（コロナウイルス関連 2020-10-28付）

　文部科学省は、学校における新型コロナウイルスの感染状況（６月１日～９月３０日）をまとめた。感染者数は、児童生徒が１８１６人、教職員が２７７人。感染経路は家庭内感染が半数を占めており、学校内感染は１６％だった。

　オンデマンド配信で実施した令和２年度第１回都道府県私立学校主管部課長会議で示した。　

　学校関係者の感染者数は、児童生徒が１８１６人（小学校６４８人、中学校４１５人、高校７２３人、特別支援学校３０人）、教職員が２７７人（小学校９４人、中学校７５人、高校８３人、特別支援学校２５人）。８月３１日からの１ヵ月間で児童生徒は６５０人、教職員は８３人増加した。

　児童生徒の感染経路の割合は全体で「家庭内感染」が５３％、「学校内感染」が１６％、「その他」が１１％、「感染経路不明」が２０％。小・中学校における「学校内感染」は６・９％だった。中・高校では部活動を通して感染が広がるケースもあるほか、一つの学校内で複数の感染者が発生する事例は感染経路を含めて高校で比較的多く発生している。

　自主的な活動が増える年代であることから、文科省は衛生管理を生徒自ら留意する指導の重要性を指摘。学校で複数の感染者が発生した事例でも学校内で感染は収束している。

　会議ではこのほか、感染症で欠席する児童生徒の発生状況を把握し、関係機関で情報共有できる「学校等欠席者・感染症情報システム」を周知。来年度は統合型校務支援システムとの連携事業を計画しており、感染状況の効率的な情報収集を図ることから、学校設置者においては積極的な加入を検討するよう求めた。

　このほか、来年度概算要求に、感染症対策専門家の派遣事業、感染症拡大に伴う学校給食・食育の諸課題に関する調査研究などを盛り込んだことを伝えた。

(コロナウイルス関連 2020-10-28付)