札幌市教委　教頭対象に経営研　チーム学校で組織力向上　長谷川教育長　重要性説く

（札幌市 2020-10-30付）

教頭約１６０人が参加した

　札幌市教委は２８日から２日間、市内ちえりあで教頭対象の令和２年度学校経営研修を開いた。２８日は、市内小・中学校、高校、中等教育学校、特別支援学校から約１６０人が参加。長谷川雅英教育長は、教頭として、校長と連携しながら学校経営ビジョンを校内に浸透させ、チーム学校としての組織力を向上させていく重要性を説いた。

　学校経営研修は、学校経営にかかわる諸課題や教養的事項について研修を深め、管理職としての資質の向上を図ることが目的。園長、校長、副校長、事務長および教頭を対象に毎年度開催している。

　本年度の研修は、新型コロナウイルス感染症の影響で当初予定の６月から１０月に変更し、分散して開催することとした。

　市内１０区を５区ずつＡ地区とＢ地区に分けて実施。Ａ地区は２８日、Ｂ地区は２９日に開いた。

　また、当初予定していた講師の来札が困難となったことから、檜田英樹教育次長の講話に振り替えた。

　開会に当たり、長谷川教育長があいさつに立ち、理想とする学校経営の実現に向けて、魅力的で明確なビジョンをつくり上げる必要性を強調。「教頭として校長と連携しながら、そのビジョンを学校内に浸透させ、チームとしての学校、その組織力を向上させていくことが重要」と説いた。

　また、働き方改革について、ことし６月に策定した「札幌市立学校における働き方改革に向けた指針」にふれ、「指針を推進するために教育課程・学校施設・業務効率の３つのテーマごとにワーキンググループを設置し、検討を進めている」と説明。今後について、教員の意識改革に向けた研修等の実施や学校における徴収業務の見直しのほか、働き方改革に資する優れた学校の取組に対して表彰制度を創設するなど、効果的な取組を進めていく考えを示した。

　その上で「これまでの慣例にとらわれず、働き方改革について今一度見直し、教育委員会、学校が両輪となって長時間労働の解消につなげていきたい」と述べた。

　このあと、檜田教育次長が「今求められる管理職とは」をテーマに講話。このほか、相沢克明学校教育部長が「札幌市の教育課題について」、紺野宏子教職員担当部長が「教職員の人事・服務・研修について」、長谷川正人児童生徒担当部長が「生徒指導に関する危機管理」と題して、それぞれ講義した。

(札幌市 2020-10-30付)