常呂高と有朋高が双方向遠隔授業　専門教科の指導充実　文科省・酒井参事官補佐視察

（学校 2020-10-30付）

４人の生徒が物理の授業を受けた

　【網走発】常呂高校（濵田哲也校長）は、有朋高校（元紺谷尊広校長）との双方向による遠隔授業を推進し、教育水準の維持向上を図っている。本年度は物理の授業を受信し、国公立大学などへの進学を目指す３年生４人が受講。２０日には文部科学省初等中等教育局の酒井啓至参事官（高校担当）付参事官補佐らが来校し、専門教科の充実や進路指導の充実に向けた同校の遠隔授業の取組を視察した。

　常呂高は、平成２９年度から文科省の研究開発学校として、遠隔授業を実施し、授業時数を緩和した単位認定の在り方、指導方法についての研究を推進。有朋高からの授業を受信している。

　また、道教委は令和３年度に有朋高に仮称・遠隔授業配信センターを設置する予定。地域連携特例校や離島の高校を対象に、生徒の進路希望に応じた幅広い教科・科目を配信することとしている。

　２０日に行われた本年度７７回目の遠隔授業では、有朋高の杉浦啓介教諭が物理「電場と電位の関係」を指導。文科省の酒井参事官補佐らが訪れ、受信側の授業の様子を視察した。

　杉浦教諭は、ビデオカメラで生徒たちの反応を確認しながら、静電気力による位置エネルギーなどについて説明。生徒たちは、遠隔教室に設置されたテレビとスクリーンを通して板書や実験の様子を確認し、授業内容について理解を深めた。

　授業を受けた片岡慎君は「ほかの学校の先生の授業を受けるのは新鮮。図や写真を多く使う授業で、分かりやすい」と話した。

　濵田校長は「生徒たちにとって刺激のある授業を配信していただいている。今まで以上に遠隔授業を特色ある教育活動にしていきたい」と意気込んでいる。

(学校 2020-10-30付)