東川町　Ｇｌｏｂｅ町内一斉研修　英語を核に学びを発展　来年度へ向け成果・課題確認

（学校 2020-11-05付）

６分科会で研究協議

　【旭川発】東川町立東川小学校で１０月中旬、新教科「Ｇｌｏｂｅ（グローブ）」にかかわる町内一斉研修が開かれた。平成２９年度から文部科学省による研究開発学校の指定を受けている町内６校１園から教職員約１００人が参加し、６分科会で協議。単元構成や国際教育の系統性の在り方などを中心に、校種間のつながりを深めながら来年度に向けた成果や課題を確認した。

　東川町は２９年度に文科省から指定を受け、東川小、東川第一小学校、東川第二小学校、東川第三小学校、東川中学校、東川高校、幼児センターの６校１園で、英語を中核とした独自の新教科「Ｇｌｏｂｅ（グローブ）」を研究。本年度最終年度を迎える予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響によって指定期間を来年度まで１年間延長することとなった。本年度の重点に「カリキュラムの見直し」「国際教育の接続」を挙げている。

　１６日に予定していた研究実践発表会を来年度に延期し、代わりに町内一斉研修日と設定。８月には指導案検討を行う夏季研修会を開催し、研究授業の改善に向けて協議した。

　一斉研修日を迎えたこの日は授業公開を行わず、事前に授業動画を視聴。町内の教職員は、それぞれ夏季研修会と同じ分科会に分かれ、校種間交流を図りながら研究協議を行った。

　分科会では、授業者らが単元のねらいや本時の内容、授業に向かう児童生徒の様子などついて説明。様々な校種の参加者が「Ｇｌｏｂｅの指導内容、指導方法および評価方法の在り方」「幼・小・中・高における国際教育の系統性の在り方」などの観点から協議し、今後に向けた成果や改善点などを見いだしていった。

　全体会では、各分科会の担当者が協議内容を発表。

　「時間配分や、苦手意識のある児童へのサポートを改善した」など夏季研修会を踏まえて見直した点を報告。また、「理科や道徳などの要素が入った教科等横断的な内容だった」「もっと発表したいという気持ちをもったまま中学校へつなげることが大切」など、他教科との関連や系統性を踏まえた意見、「評価場面での見取りをどうするか」といった今後の課題に関する意見が寄せられたことなどを紹介した。さらに、「こうして広く異校種間で連携できることに大きな価値を感じる」との声も上がった。

　助言に立った上川教育局義務教育指導班の石垣友和指導主事は、単元終末部における個人思考の重要性を強調。自国と外国の比較が単なる違いの認識にとどまらないよう、児童生徒が自分の考えを深める活動を終末部に十分に保障することで、グローブとしての学びがより発展することを期待した。

(学校 2020-11-05付)