紋別市南丘小が研修実践発表会　学習環境の整え方は　アドバイザー・吉田氏講評

（学校 2020-11-04付）

吉田氏解説のもと、習慣を整える取組を体験

　【網走発】紋別市立南丘小学校（鈴木義樹校長）は１０月２２日、同校で研修実践発表会を開いた。「学級経営が充実する校内研修を目指して」をテーマに、同校の校内研修の取組などを紹介したほか、同校学習環境習慣アドバイザーの吉田貴広氏が、学級全員が学習に向かうための環境・習慣の整え方について講演。市内や近隣市町村の小・中学校教諭など約３０人が参加し、校内研修のさらなる充実に向けて研鑚を積んだ。

　同校は、多忙な現場でも人材育成が図られるよう、生産性の高い校内研修を目指している。単年度計画で、職員同士による対話的な学び合いを推進。学級経営案の活用や、学習環境と学習習慣を整える取組など、授業以外の面からも学力向上を図る内容について研修を進めている。

　はじめに、森下和樹教諭が同校の校内研修の考え方や、学級経営案の活用について説明した。

　学級経営案については、課題解決の思考ツールにできるよう、様式を改善したことを紹介。担任の主観ではなく、全国学力・学習状況調査結果などの客観的なデータを記述することで、共通の尺度で各学級の現状を分析できるようにした。年４回の学級経営交流会を通して、学校全体で学級経営案をつくり上げている。

　また、同校が重点的に取り組んでいる学習環境と学習習慣を整える取組について紹介。

　年度当初、空き教室を使って教室設営に関するモデルルームをつくり、掲示物や黒板の取扱いについて共通理解を図っている。

　平成３０年度からは、日本味感学協会理事を務める吉田氏を学習環境習慣アドバイザーに招へいし、環境と習慣を整える取組について指導を受けている。

　これらの取組によって、児童が落ち着いて学習できる環境をつくり上げ、学力向上につなげているとした。

　続いて、吉田氏が講演。姿勢や首の位置を正し、目線を上げる「ベル席準備体操」を習慣付ける取組、自分の力が発揮できる「勝ち色」について紹介した。

　非認知能力を高めるために、姿勢やバランスなど「“土台”を整えることが大切」と話した。

　このあと、職員同士の対話によって指導技術や教育観を共有する「学び隊研修」の実践を紹介した。

　紋別市教委の綾部雅一指導主事が全体講評した。

(学校 2020-11-04付)