当日体調不良　途中退室の場合　追試験の受験可能に　大学共通テストで対応策

（コロナウイルス関連 2020-11-11付）

　大学入試センターは６日、令和３年度大学入学者選抜にかかる大学入学共通テスト新型コロナウイルス感染症予防対策等を公表した。当該試験日に受験者が体調不良で他の受験者に影響が出ると監督者が判断した場合、試験はその場で中断し、終了していない教科・科目を対象に追試験の受験申請ができるなどの対応が示された。

　３年度大学入学者選抜にかかる新型コロナウイルス感染症に対応した試験実施のガイドラインが、ことし６月１９日付け大学入学者選抜方法の改善に関する協議で決定された。３年度大学入学者選抜実施要項に関するＱ＆Ａや、新型コロナウイルス感染症対策分科会の審議結果などを踏まえて定めたもの。

　内容をみると、感染予防対策では、受験者のマスク着用義務や試験室の出入口付近に速乾性アルコール製剤を設置して手の消毒について明記。監督者らによる換気の実施については、１科目終了ごとにできるだけすべての窓を開け、１０分以上開放するのが望ましいとしている。

　当日の試験場への入場と退出については、混雑を避けるための工夫を検討し、大学ホームページ等であらかじめ受験者へ周知することを求めている。

　当該試験日に激しい咳を何度もするなど受験者が体調不良を申し出て、監督者が他の受験者に影響を及ぼすと判断した場合、退出させるよう対応。後日、終了していない教科・科目の追試験について受験申請ができるよう配慮するとした。

　保健所から濃厚接触者に該当するとされた受験者のうち、①ＰＣＲ検査や抗原定量検査の結果が陰性②受験当日も無症状③公共交通機関を利用せず、人が密集する場所を避けて試験場に行く④終日、別室で受験―の要件を満たした場合は受験を認める。要件を満たした受験者については、試験前日午前１０時までに受験を予定している試験場の大学に申し出る。

　このほか、センターは発熱・咳などの症状や、その他の体調不良を申し出た受験者の休養室等での対応、チェックリストの内容を公表している。

(コロナウイルス関連 2020-11-11付)