学び舎との別れ惜しむ　函館五稜郭支援が閉校記念式典

（学校 2020-11-13付）

美しい歌声が会場に響いた

　【函館発】函館五稜郭支援学校（田近憲二校長）の閉校記念式典が７日、同校で執り行われた。生徒や来賓、保護者など合わせて約１３０人が出席。４２年間の歴史を振り返るとともに、学び舎との別れを惜しんだ。

　同校は昭和３５年、函館五稜郭病院に長期入院する児童生徒が病弱・身体虚弱教育を受けるために「みどり学園」として設置された。５４年に五稜郭養護学校として開校し、平成２３年に高等部が設置されたことから、現校名に変更した。これまで約１２０人の卒業生を送り出し、社会で活躍している。

　開会に当たり、閉校記念事業協賛会の板谷貞司会長があいさつ。新型コロナ等で、今までどおりの学校生活を送ることが難しくなった生徒を激励するとともに、「恩師への感謝をもってほしい」と呼びかけ、卒業後の生徒の活躍を願った。

　田近校長が式辞。「生徒たちは、アビリンピックで全国上位に入賞するなど、学校・地域で学んできたことが実っている」と、生徒・学校・地域のこれまでの取組をたたえるとともに、みどり学園のころから今日まで、学校を支えてきた教職員や五稜郭病院、地域への感謝の意を示した。

　来賓あいさつと感謝状の贈呈に続き、学校の歴史を振り返る映像を鑑賞。学校の歴史や、これまでの活動を振り返った。

　別れの言葉では、佐々木愛由さんが登壇。「学校では、あいさつや礼儀など社会で生活するために大切なことを学んできた。残り４ヵ月の学校生活でやり残したことがないよう、これまでの伝統を受け継いで生活していきたい」と力強く宣言した。

　このあと、田近校長が渡島教育局の谷垣朗局長に校旗を返納。最後に校歌を斉唱した。

(学校 2020-11-13付)