札幌市保育士・保育所支援センター　求職者情報等をＨＰで　中心部移転も検討　機能強化

（札幌市 2020-12-08付）

　札幌市子ども未来局は、市保育士・保育所支援センターについて、来年４月から事業者と求職者をつなげるマッチングシステムの導入などによって、機能強化を目指す。ホームページ上で求職者情報の手続きが可能となることで、求職者が応募しやすくなる効果が期待できる。求職者の対象も拡大し、潜在的保育士の再就職支援につなげる。今後は市中心部への移転も検討しており、保育人材確保の拠点化を目指す。

　現在、市では待機児童の解消に向けて保育定員の拡大などの対策に取り組んでいるものの、保育士の有効求人倍率は年々上昇。保育士の人材確保が困難となっている。

　地下鉄東西線西１８丁目駅近くに位置する支援センターは、平成２８年に設立。保育所等に勤務していない保育士資格保有者（潜在保育士）や保育士養成施設の学生などに対し、市内の認可保育所等への就職を支援・あっせんすることで、保育士の人材確保の促進に努めている。

　しかし、現在は、限られた人員での窓口対応や研修の企画を行っているほか、窓口やＦＡＸなどで求人・求職情報を受け付けているため、紙媒体の資料が多く、データ化することが課題となっている。

　市は課題に加え、市長公約となっている支援センターの機能強化を実現させるべく、センターにマッチングシステムの導入を検討。

　導入によって応募者が支援センターに足を運ぶことなく、ホームページ上で求人の登録が可能となる。また、求人を取り扱う施設の種類・職種の対象も拡大。マッチング時間短縮や情報管理業務の軽減、窓口対応の効率化が期待できる。

　具体的な機能強化として、求人を募る保育所等事業所に長時間預かりを実施する施設を運営する事業者を加える。

　求職者の保育人材については、保育士のほか、保育教諭、幼稚園教諭、栄養士、看護師、准看護師、調理員、保育支援者など現在保育士の資格をもっていながら就業をしていない潜在保育士を含め幅広く対応できるようにする。

　支援センターの設置については、地下鉄さっぽろ駅（ＪＲ札幌駅）、大通駅徒歩１０分圏内の移転を検討している。

　開所日時は週４日以上で、うち１日は土曜日・日曜日のいずれかとする予定。

　求職者が勤務後に立ち寄れるよう、時間帯は夕方以降を含んだ時間帯とすることなどを検討している。

　なお、センターの名称も札幌保育人材支援センターへ変更する。

(札幌市 2020-12-08付)