４定札幌市議会代表質問ダイジェスト令和２年１２月３日、４日）

（札幌市 2020-12-08付）

◆職員の専門性高め　虐待防止体制強化　子育てデータ管理

　３日の４定札幌市議会代表質問では、母子保健と児童相談の情報を共有化し、児童虐待の未然防止のための新たなシステム「子育てデータ管理プラットフォーム」が取り上げられた。

　町田隆敏副市長は「新たに構築するシステムは、虐待危険度の点数化や、各部署での対応状況を随時反映させる機能を備えることで業務を補完し、職員による支援をさらに充実させる効果を期待するもの」との認識を示し、「虐待危険度が低い場合でも、支援を行う中で、職員が新たに気付いた変化をシステムで共有することで虐待防止や早期発見に寄与する効果も期待される」と強調。

　システムを有効に活用するためにも、職員の気付きを確実に支援につなぐことができるように専門性を高め、虐待が見過ごされることがないよう体制の強化を進めていく考えを示した。

　三神英彦議員（自民党）の質問に対する答弁。

◆外部評価など実施　緊張感もって実行　虐待の再発防止

　３日の４定札幌市議会代表質問では、児童虐待の再発防止の取組について質疑が行われた。

　町田隆敏副市長は、検証委員会で指摘された「協働の視点」や「支援を受ける側の立場になって問題を理解する観点」について、市の仕事全般に直結する重要な観点として、機会を捉えて職員に徹底していることを報告。課題を踏まえた提言に対する取組についても、定期的に児童虐待防止対策推進本部で実施報告し、専門家による外部評価を行うことでより緊張感をもって着実に実行していく考えを示した。

　その上で、第３次児童相談体制強化プランにおいて、職員の専門性向上、機関連携の強化や区の体制強化などの具体的取組を連動させることで、効果的な児童虐待防止対策を進めていく方向性を示した。

　三神英彦議員（自民党）の質問に答えた。

◆年齢等の違い超え　共に学び合う学校　夜間中学が目指す姿

　４日の４定札幌市議会代表質問では、公立夜間中学が目指す姿について質疑が行われた。

　令和４年４月の公立夜間中学開設に向け、有識者などで構成している公立夜間中学在り方委員会は、公立夜間中学で配慮すべき事項などについて意見を交換。設置にかかる基本計画の策定を進めている。

　市教委の長谷川雅英教育長は、一人ひとりの生徒の状況や目標に応じた学習を支援する体制、３年の在籍年数にとらわれない柔軟な対応など、多様な生徒に寄り添った学びを確実に展開できる環境の整備を推進することを説明。

　また、市教委として市が目指す公立夜間中学の姿について「生徒の誰もが安心して学びの主役となれる多様性を尊重する学校」と位置付け、「年齢や国籍の違いを超え、互いを認め合い、共に学び合う学校を創り上げていく」と述べた。

　竹内孝代議員（公明党）の質問に対する答弁。

◆“ながら防犯”など　各機関と連携強化　子どもの安全確保

　４日の４定札幌市議会代表質問では、子どもの安全確保に向けた市民力とＩＣＴを活用した新しい見守り支援について質疑が行われた。

　道と市の緊急共同宣言を受け、新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う、外出自粛要請後の６月以降は市内における子どもに対する声かけ・つきまといなど凶悪事件に発展する恐れのある事案が増加傾向にある。

　市では学校や町内会など地域住民や事業者などと連携し、子ども１１０番の家の活動を推進。町田隆敏副市長は、今後は新たに市民による散歩や買い物などをしながら地域を見守る「ながら防犯」の支援に取り組んでいくとした。

　子どもの安全確保の取組については、他都市の先進的な事例を調査研究した上で、関係機関・団体との連携の強化や防犯ネットワークの拡充を図るなど「社会全体で子どもの見守りの充実に一層努めていく」と述べた。

　竹内孝代議員（公明党）の質問に対する答弁。

(札幌市 2020-12-08付)