厚労省３次補正案が閣議決定　待機児童解消へ保育所整備　ＳＮＳ相談アカウント開設

（国 2020-12-17付）

　政府は１５日の臨時閣議で第３次補正予算案を閣議決定した。厚生労働省所管分では、待機児童解消に向けた保育所等の受け皿整備に３１７億円を計上。このほか、保育所におけるICT等導入支援、ＳＮＳの児童相談の全国共通アカウントの開設、児童相談所相談専用ダイヤル無料化などに必要な経費を措置した。

　厚労省所管分の補正総額は４兆７３３０億円。子どもの見守り強化アクションプランを踏まえた見守り支援の強化に３６億円を計上し、子ども食堂などを運営する民間団体と連携して地域の見守り活動に取り組む支援対象児童等見守り強化事業の財政支援を行う。待機児童解消に向けた保育所等の受け皿整備に３１７億円を計上している。

　保育分野におけるICT等導入支援には１４億円を措置。周辺業務や補助業務に関する業務システムの導入を支援するほか、都道府県が実施する保育士等キャリアアップ研修をオンラインで行うために必要な教材作成経費などを支援する。

　児童虐待等の相談支援体制の強化には５７億円を計上しており、相談所におけるＩＣＴ化、ウェブ会議やタブレット端末の活用を促進して業務負担軽減を図る。

　児童相談所におけるＳＮＳを活用した全国一元的な相談の受付体制の構築には７億９０００万円を計上。子どもや家庭からの相談に対応するＳＮＳの全国共通アカウントを開設するほか、ＡＩを活用した緊急性の判断に資する全国統一のツールの開発に向けて仕様書を作成。また、児童相談所相談専用ダイヤルを無料化する。

(国 2020-12-17付)