文科省　ＧＩＧＡスクール構想の拡充　通信円滑化へ速度改善　高校生端末補助　４.５万円

（国 2020-12-18付）

　文部科学省は、第３次補正予算案で措置したＧＩＧＡスクール構想拡充の概要をまとめた。学習系ネットワークにおける通信環境の円滑化に着手し、自治体を経由せずに学校から直接インターネットに接続する方式に変更するための整備を支援し、通信速度の改善を図る。低所得世帯の高校生の端末整備の補助額は上限４万５０００円に設定した。

　１５日に閣議決定された本年度第３次補正予算案では、ＧＩＧＡスクール構想拡充に２０９億円を計上。児童生徒の端末や家庭学習のための通信機器、障がいのある児童生徒の入出力支援装置などの整備の支援に必要な経費を措置した。

　このうち、新規事業となる低所得世帯の高校生の端末整備の支援には１６１億円を充て、小・中学校と同様、上限４万５０００円で定額補助する。

　高校生等奨学受給金の受給者の数を上限に補助することを想定しており、設置者の実情を踏まえ、予算の範囲内で調整を進める。

　学習系ネットワークにおける通信環境の円滑化は、各学校から回線を一旦集約してインターネットに接続している自治体を対象に、学習系ネットワークを学校から直接インターネットへ接続する方式に変更する改修に必要な経費を補助するもの。これによって学校における通信回線の速度の向上が期待される。

　補助率は３分の１で、学校設置者単位で事業費４００万円、１校当たり１００万円を上限とする。

　いずれの事業も今後、交付要綱案をまとめ、申請の希望状況を調査。年度内の完了を前提としているが、遅延した場合は明許繰越を可能とする。

(国 2020-12-18付)