北見市教委と市学力向上推進委員会　端末概要や活用例示す　ＩＣＴ教育の手引き作成

（市町村 2021-01-08付）

　【網走発】北見市教委と北見市学力向上推進委員会（委員長・諏江信夫南小校長）は、ＩＣＴ教育の手引きを作成した。ＧＩＧＡスクール構想に基づくＩＣＴを活用した学習活動の充実に向け、導入する端末やアプリの概要のほか、主体的・対話的で深い学びの実現を目指した活用例などを解説している。

　市は国のＧＩＧＡスクール構想を受け、児童生徒用１人１台端末・指導者用端末として、「Ｃｈｒｏｍｅｂｏｏｋ」の整備を本年度末までに完了させる予定。

　さらに、市学力向上推進委員会は本年度、新たにＩＣＴ教育推進部会を立ち上げ、端末に導入する授業支援アプリについて検討を重ねてきた。その内容を踏まえ、「Ｇ　Ｓｕｉｔｅ　ｆｏｒ　Ｅｄｕｃａｔｉｏｎ」に加え、「ロイロノート・スクール」を全学年に導入。また、個別最適化された学習の確立に向け、小学校で「ジャストスマイルドリル」、中学校で「ラインズｅライブラリアドバンス」のＡＩドリル教材も同時に整備することとした。

　手引きは、導入する端末やアプリの概要、活用場面などについて解説するもので、学校教育の情報化の推進、次代を担う児童生徒の育成に資することが目的。

　授業・学習面におけるＩＣＴ活用の推進では、一斉学習、個別学習、協働学習の各授業形態において活用が想定されるアプリと、具体的な活用例について解説している。

　また、教員の行動目標として、①１日１回Ｃｈｒｏｍｅｂｏｏｋを使う場面をつくる②カメラ機能を使う授業場面をつくる③ファイル共有機能を使う授業場面をつくる④Ｇｏｏｇｌｅフォームの機能を使う授業場面をつくる―の４つのスキルを提示。

　①では、授業や特別活動、朝の会、自習などの場面で必ず起動させるルーティンをつくる。

　②では、どんな目的で、何を撮影するのか、撮影したものをどう活用するのかなど、活用の一連のイメージをもって授業を組み立てる。

　③では、グループで一緒に資料を作成するなど、協働的に学習する価値を学ばせる機会を授業の中に組み込む。

　④では、振り返りの場面での活用を推奨しており、授業の到達点を具体的に考えながらフォームを設定することを求めている。

◆今月中旬から開始　活用等の各種研修

　市教委は、端末やアプリの活用に向けた各種研修会を１月中旬から開始する予定だ。

　各研修会の概要はつぎのとおり（①対象②実施時期③実施方法④内容）。

▽学校巡回研修（各校２回実施）＝①全教職員②１月中旬～２月中旬（１回目）、２月下旬～３月下旬（２回目）③ＧＩＧＡスクールサポーターによる巡回④端末操作方法、各種アプリの基本操作

▽情報担当者研修＝①管理職、情報処理担当者②２月中旬（１回目）、３月中旬（２回目）③市教委での集合研修④アカウント管理方法、フィルタリング設定方法、情報モラル教育

▽指導力向上研修＝①各校代表者②２月中旬③市教委での集合研修④授業や学習におけるロイロノートの活用方法

(市町村 2021-01-08付)