札幌市　３年度アイヌ体験プログラム　小中高１３０校程度で実施へ　学校の要望応じ柔軟に対応

（札幌市 2021-01-19付）

　札幌市市民文化局は、アイヌ伝統文化振興事業のアイヌ文化体験プログラムについて、令和３年度は小・中学校、高校合わせて１３０校程度と例年と同規模の実施を検討している。アイヌ文化交流センターで行うプログラムは８０校、アイヌ民族の講師が各校を訪問し、踊りなどを披露する出前体験プログラムは５０校で予定。本年度は新型コロナウイルス感染症の影響で出前体験プログラムの活用校数が前年度から２３校増の５８校で実施しており、同局は「感染拡大防止を踏まえ、学校の要望に応じて柔軟に対応していく」と話している。

　市民文化局では、北海道の先住民族のアイヌ伝統文化の保存や継承、振興を図る活動を実施。

　教育関係の事業として、アイヌ文化や歴史への理解を深めるためには、幼少期からプログラムを体験させることが重要との考えから、児童生徒を対象にアイヌ文化体験プログラムを展開している。

　プログラムはアイヌ文化交流センターに児童生徒を招き、アイヌ民族の家屋など展示物の見学のほか、アイヌ伝統の踊り体験などを実施するプログラムと、アイヌ民族の講師が学校を訪問し、踊りの披露や遊びの体験などを行う出前体験プログラムの２点。

　元年度のプログラム活用校数は、センターでの体験プログラムが５５校、出前体験プログラムが３５校。２年度はセンターでの体験プログラムが５３校、出前体験プログラムが５８校となっており、新型コロナウイルスの影響で出前体験プログラムの活用校数が増加した。

　３年度の出前体験プログラムは例年どおりの５０校を予定しているが、同局は新型コロナウイルスの影響を踏まえ、「学校のニーズに合わせて柔軟に対応したい」と話している。

(札幌市 2021-01-19付)